VRMoviesが出来るまで(応用編)

基本編では、VRM3ビュワーからキャプチャしたBMPファイルをAVIファイルにまとめるまでをかいつまんで取り上げました。この応用編では・・・

 

(3) AVIファイル編集

(4) AVIファイルエンコード

 

についてまとめます。

基本編が、映画製作でいうところの「カット」の作成であるとすれば、応用編はそのカットをつなぎあわせて作品を完成させる「編集」の段階であると言うことができます。

 

(3) AVIファイル編集

基本編で作成したAVIファイルにはいくつかの問題があります。そして、その問題を解決するのがこの段階での目的になります。

 

・ビュワーの解像度=動画の解像度になっている

・連続してキャプチャした一連の画像=1つの動画になっている

・画面左下にビュアーが出力するメッセージ(進行速度等)が表示されている

 

この問題解決のために「動画サイズの変更」「動画のカット&ペースト」「動画のトリミング(任意部分の切り抜き)」が可能なアプリケーションが必要となります。

 

VRMoviesではこの作業にフリーウェア「Video maid」を利用しています。

<Video maid/岩本一樹氏作>

岩本一樹氏のWeb

http://www.maid.org/

 

同氏は既に開発プラットフォームをWindowsからLinuxに移行しておられ、上掲WebではLinux版のVideo maidをダウンロードすることができます。

Windows版Video maidについては、当方も随分昔にダウンロードさせていただいたものを愛用している次第ですので、入手方法等を案内することはできません、あしからず。

手順については、特に定石はないのですが、ビデオの編集(特に保存や特殊効果の適用)は結構な負荷を要する作業となるため、効率よくおこなうことを目的に、VRMoviesでは以下のような順序で処理をします。

 

まず、最初にVRM3から生成したAVIファイルからおいしいカットをコピー&ペーストし、作品の流れをまとめます。最初に連結をおこなうのは、以降の処理を素材AVIファイル1つ1つに均質に適用するのが面倒だからに他なりません。

次に、最終的にWeb公開に耐えるサイズにするために、ダウンサイジングの一環として画面サイズを1/2に縮小(当方ではこの結果 320 x 240 になる)します。高い解像度のままをお好みの方も多いと思われますが、逆に縮小した方が「アラが目立たない」というメリットもあります。もちろんここで言う「アラ」は拙作レイアウトのそれであってVRM3自身のそれではありません。

最後に、画面左下のメッセージを隠蔽するためにトリミング(当方では 320x220 になる)します。これも好みの問題のような気もしますが、VRMoviesでは演出を優先して敢えてメッセージ表示部分をトリミングしています。

 

これを新規のAVIファイルとして保存します。注意すべき点としては、このAVIファイルをWeb配布用の別形式に変換する(次節参照)つもりであれば、この時点では無圧縮で保存する、ということです。逆に、このAVIファイルを個人的に楽しむなり、CD-Rに焼いて配布するということであれば、この時点でお好みのCodecを通しておくと良いでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クオリティを取るか、サイズを取るかは用途によるとしか言いようがありません。VRMoviesでは、(1)ダウンロード時間の短縮、(2)サーバー容量の節減、を最優先に、かつVRM3のクオリティを伝え得る妥協点として左記のように処理しています。

 

余談ですが、VRMを扱っているWebにはVRMビュワーからのスクリーンキャプチャをそのままのサイズで利用しておられるものをしばしば見受けますが、ブラウズする側の立場からはあまり喜ばしくないです。

(4) AVIファイルエンコード

ブロードバンド時代到来、とは言え、必ずしもすべてのインターネット利用者がその恩恵に浴しているわけではありませんし、高速回線を利用しているユーザーも不必要に長いダウンロード時間は好まないでしょう。必然的にWeb公開に際しては、動画のファイルサイズを何らかの方法で小さく(かつクオリティを可能な限り保つ)することが求められます。

ピンとこない方(いないと思うが)は、レイアウトや編成データをWebで公開する際にlhaやZIPで圧縮するのと同じだと考えればよろしい・・・って、ピンとこない人にはこの説明もわからんよな、と思ってみる。

VRMoviesでは、Microsoftが無償配布している Windows Media Encoder9 をこの処理に利用しています。この結果、Windows Media Player で楽しむことができる、拡張子が .wmv のファイルが生成されます。

WME9のダウンロードはこちら

 

 

<Windows Media Encoder 9>

VRMoviesではWeb立ち上げ当初はReal Producerを使って .rm ファイルを配信していましたが、なんとなくWMEに乗り換えました。両者の勝劣を論じるのは趣旨ではないですし、それ以上に無意味なので理由は割愛します。本当に「なんとなく」です。

非Windowsユーザー(はそもそもこんなWeb見ない気もするが)には申し訳ないですが、まぁVRMはWindows版しかないので。

どの程度圧縮できるかは、どの程度のクオリティで満足(あるいは妥協)するかによります。VRMoviesでは「PocketPC向け」とされている 192Kbps でエンコードしたものを配信しています。

昨今の通信速度の向上からすれば 256Kbpsくらいでも良いかな、とは考えたのですが、サーバー容量を節減したかったのでクオリティを犠牲にしました。

補足:所要時間

馴れにもよると思いますが、VRMoviesでは基本編−応用編の(1)〜(4)の手順+Webサーバーへのアップロードに、1作品あたり1時間〜2時間をかけています。

ただし、ここにはVRMから「ベストのスクリーンキャプチャを取得するアングルを検討する時間」や「作品全体を構想する時間」は含んでいません。むしろ、こちらの方に時間がかかっている気がしますが、これらはPCの前に座っていなくてもできることなので。

また、動画を掲載するWebページ、特に併載を心がけている技術ページの執筆の方が、推敲に要する時間をよほど食っている気がします。

 

言わんとするところは、VRMからの動画生成は「一見面倒そうに見えて、意外と簡単にできますよ」という点です。我こそは、と思われる方は是非挑戦いただき、Web等で自慢のレイアウトのお気に入りのムービーを公開してくださることを期待します。

 

 

 

 

 

 

私事ですが、特に私は仕事柄毎週関西圏と中京圏を新幹線で往復している上、週の半分をビジネスホテルで過ごすので、そのほとんどの時間を新作の構想に費やしています。嗚呼、人生の無駄使い。

 

 

 

興味のある方でPC初心者の方には、メールでご相談いただければ技術的なアドバイスにも応じます。が、それで貴兄が動画を作れるようになるかは保証できません。

VRMoviesは、ここに紹介した技術情報について、読者のお手元の環境での再現性をいかなる場合においても保証いたしかねます。ご承知おきください。

 


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