三角プラットホーム

VRM所収のプラットホーム関連パーツには豊富なバリエーションがありますが、それでもレイアウト製作の回数を重ねていくと、駅表現のマンネリ化は避けられないところでしょう。そんなアナタにお奨めするプラットホームパーツのコンビネーション技が、今回ご紹介する「三角プラットホーム」です。

 

「三角プラットホーム」は便宜上与えた呼称です。こういう駅形態に正式名称ってあるのでしょうか?。ご存知の方がおられたらご教示ください。

<三角プラットホーム俯瞰>

 

見た目の形状から「三角プラットホーム」と呼んでいますが、要するにプラットホームからの支線分岐を伴う駅です。ghost は関西在住ですので真っ先に阪急電鉄の宝塚線石橋駅(箕面線分岐)や神戸線塚口駅(伊丹線分岐)が思い浮かびます。今回の作例は、宇奈月温泉への旅程で通過した富山地方鉄道寺田駅(立山線分岐)をモデルにイメージしてみましたが、考証は厳密におこなっていませんので悪しからず。

 

「三角ホームと言えば鶴見線のアレだろう!!」とおっしゃる方。最後まで読めばわかります。

閑話休題。具体的な実装について見ていきましょう。ポイントは、ストレートホームとカーブホームの組み合わせと、その終端処理の2つです。

 

<レイアウターで見た三角プラットホーム>

 

カーブホームはVRM3・2号所収。

まず三角ホームの分岐線側の頂点となる、ストレートホームとカーブホームを組み合わせる部分について見ていきましょう。

今回の作例では、ストレート側は「I.MAGiC島式プラットホーム延長64mm屋根なし」、カーブ側には「I,MAGiC島式カーブホームR291-R359屋根なし」を使っています。三角ホームの頂点となる部分で両部品のジョイントを結合していますが、単に合わせるだけだとカーブホーム側の表面の黄色いラインが作るZバッファ干渉がホームを横断してしまいます。これを回避するためにカーブホーム側の高さを 0.05mm 下げています。Zバッファ干渉を避けるにはコレで充分で、かつこの程度の段差であれば見た目を損ないません。

ポリゴンは、カメラからどれだけ遠くにあるのかを判断して表示しています。2枚のポリゴンが接近しすぎると、同時に表示しようとして競合が発生し、チラツキが生じます。これがZバッファ干渉です。チラツキを避けるためには、2つのポリゴンの距離を十分に離す必要があります。

(VRM3マニュアルより抜粋)

ストレートホームとカーブホームをそのまま延伸していけば、当然その間に隙間ができます。この部分には「I.MAGiC 1車線道路」を対ホーム比 +13.05mm の高さ設定で配置します。0.05mm はやはりZバッファ干渉対策です。つまりのところ、ストレートホームとカーブホームを接合して三角ホームを作る際の第一のツボはZバッファ干渉への対策に尽きます。

<対向側から見た三角プラットホーム>

なお、今回の作例ではストレート側の延伸に「I.MAGiC島式プラットホーム延長64mm屋根あり」を連ねました。この部品には屋根を支える柱が含まれないので、そのままだと屋根が宙に浮かんだ不可思議な駅になってしまいます。そこで、柱の位置に重なるように「TOMIX複線架線柱鉄骨型」を配してみました。また、ストレートホームとカーブホームの間に生まれる空間には「I.MAGiC鉄道官舎」をおいてアクセントにしています。

 

次にもうひとつのツボとなる終端処理について見ていきましょう。

今回はローカル駅の雰囲気を優先し、防音壁による終端処理ではなく「I.MAGiCローカル島式ホームエンドC」のスロープを用いました。また、スロープ部とホーム部の境界に「I.MAGiC鉄道構内柵(小)」を3つ並べてアクセントにしています。「I.MAGiC駅員A」はお約束ですね。

ローカルホームはVRM3・3号、駅員(人形)及び鉄道構内柵は2号所収。

カーブホームの終端処理については別項でも触れましたが、今回の作例でも厳密な意味では使用しているホームの系統が異なるため、途中で表面の材質表現が変化してしまっています。が、スクリーンショットをご覧いただくとさほど違和感がないと思っていただけるのではないでしょうか。我田引水ながら、これはアクセントとして配置した小物の効果によるところが大きいと思われます。

<三角プラットホーム終端部>

よく見ると、地面テクスチャがちょっと変ですな。ま、いっか。

三角プラットホームに限らず、系統の異なるホーム部品を連結した終端処理をおこなう場合は小物の配置で見た目の情報量を増すことで、表面材質変化による違和感を緩和することができます。他にも応用できると思いますのでお試しください。

 

以下は、余談です。

実はこの三角プラットホームには元ネタがあります。旧国電ファンの方には、2003年末にVRM3用クモハ12欲しさにRMM誌101号を購入された方が多いと思われますが、同誌の巻頭特集に「鶴見線ミニレイアウト」があったことをご記憶でしょうか。600 x 900mm のミニレイアウトベースに鶴見線の印象的な光景を凝縮した名作で、ghost がNゲージレイアウト製作を決意した要因のひとつともなっています。

このミニレイアウトに鶴見線浅野駅の三角プラットホームが巧みに取り入れられておりまして、これにそそられた ghost はこのレイアウトをVRM化してみました(カーブ曲率の関係からややサイズが大きくなったのですが)。これが我ながら良い出来映えで、ghostにしては珍しくWebでの配布を考えたのですが、モノがモノだけに同誌編集部の許諾の必要があると考えてメールを出してみました。残念ながらこれにお返事がいただけなかったのでこのレイアウトデータは今も ghost のPC内に眠っているのですが、このとき得た三角プラットホーム表現のノウハウはお蔵入りにするには惜しいと思われたので、今回このようなスタイルで公開するに至った次第です。

 

本文では「クモハ12欲しさに」と不遜なコトを書いていますが、RMMはいい雑誌です、念のため。

皆様も気が向けば次回作に取り入れられてはいかがでしょうか。

VRMoviesは、ここに紹介した技術情報について、読者のお手元の環境での再現性をいかなる場合においても保証いたしかねます。ご承知おきください。

 


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