ラストサムライ

<ラストサムライの看板広告?>

しばらく、本筋とは無関係なネタが続きます。とっとと本題に入りたい方、映画未見でネタバレを避けたい方はコチラへ。

ご覧になりましたか、ラストサムライ

渡辺謙も真田広之もカッコよかったですねー。決してトム・クルーズに負けてなかったです、うんうん。

ただ・・・ですね。絵と迫力に押されて見てるだけですとね、あぁ面白かった、流石ハリウッドがやると幕末映画も一味違うぜ、ってコトで、まぁ、エンターテイメントとしては、それはそれでいいんですけどね。なんか、ひっかかるんですね、こめかみのあたりに。

 

で、考えてみて、わかったんです、何が変だったのか。

アレ、仕切りに武士道がどーたらこーたら言ってるんですが。どー考えても武士道じゃないです、アレは。武士道じゃなくて、ホラ、太平洋戦争中に南方で流行したアレです、アレ。

そう・・・・・玉砕です、ギョ・ク・サ・イ!!。

 

数に勝る相手に対して弓刀だけで白昼堂々の野戦なんて、戦国時代でもしません。熊本神風連だってそこまでやりません。ましてや、相手は時代考証若干怪しげなガトリング砲まで持ち出してるんだから何をか言わんや。ありゃ、武士というよりは「西洋人は接戦に慣れてないから腕の立つのが黒船に乗り込んでなで斬りにすればどーってことないね」とか息巻いてた市井の侠客のノリ。なんかですね、バンザイ突撃の記録映画を見ているような気分になってですね、憂鬱な気分になってしまうワケですよ、絵がカッコいいからなおさら。メリケンさんはまだ太平洋戦線のことを根にもっておいでか、と。

でも、まぁ、それはいいんですよ。メリケンさんにとっては、禅も武士道もカミカゼもハラキリもコギャルも、全部ひっくるめて日の出ずる不思議の国ニッポン、ということで、まぁいいとしときましょう。

 

わからないのはですね。

劇場で回り見渡すと、みんな感動して泣いてるんですよ。武士道っていいなー、とか、漢だなー、潔いなー、とかって。

なんかもーね、泣けてくるワケです、日本人ののーてんきさに。オマエら、「葉隠」をつまみ食いして「武士道=死ぬこと=かっこいい」とか吹聴して、あたら有能な若者を死地に送り込んだ頃から、ちーとも進歩しとらんのか、と。

 

と、一通りボヤいた上で、かの映画を見てついついサムライ万歳な気分になってしまった方に解毒剤をご紹介しておこうかと。

1つ目はコレ。山本常朝の「武士道とは・・・」の言葉を批判的に捉え、かつ一般通念としての武士道そのものにもメスを入れてて面白いです。もう1つはコレ。ラストサムライを含め、鎌倉〜幕末までを扱った創作物に描かれる合戦がいかに誇張・美化されているか、そのことが日本人の戦争観にどんな影を落としているか、という点に実証的に挑んでいる労作です。

 

あ、こんな無茶書いた上でなんですが、ラストサムライは面白いです。渡辺謙、渋いです。トム・クルーズの日本語、味があります。未見の方は是非映画館へ。

以上、本論とはまったく無関係な「ネタ」でした。

 

 

左に書いていることは、ほとんど冗談ですから、あまり本気にしないでください。

ビル壁面の映画広告

阪急梅田駅、と言いますと、まず思い浮かぶのが、ひとつ手前の中津駅から3本線併走の左右を彩る映画の看板です。今回はソレを再現してみようと取り組んでみました。

 

<ビル壁面の広告(左・JR西日本/右・ラストサムライ)>

 

この程度のクオリティであれば良かろう、と著作権処理を怠っています。突然このコンテンツがなくなったら、その筋から怒られたんだと思ってください。

このような情景を作る上で、ポイントは3つあります。

 

1つ目は、表現したい看板用の地面テクスチャを作ることです。VRMの技術とは直接関係ないので詳細は省きますが、素材となる画像を集め、32 x 32 ピクセルの組み合わせからなるパーツにまとめる、ということになります。

地面テクスチャを活用した情景作りでは、しおじ氏のWebで公開されているレイアウトにいろいろ取り入れられていて参考になります。特に紀勢線レイアウトは必見!!。

VRMの仕様との絡みでは、レイアウト上でどの方向を向くかによってテクスチャの向きに配慮が必要となります。テクスチャに描いた像を的確に表示したいのであれば、このような仕掛けは東西南北のいずれかにまっすぐ向けて作ることになります。

今回の作例で看板は西面していますが、この場合は看板の下が地面テクスチャの左に向くように回転させる必要があります。南面ならば回転させる必要はありませんし、北面させるのであればテクスチャは上下逆さにすることになります。

 

 

 

 

加えて、VRM3ビュワーでは光源が南西方向にある(ように見える)ので、テクスチャをはっきり見せたいのであれば、西または南に向くようにした方が良いでしょう。

2つ目は、テクスチャ設定と高度設定の関係を把握することです。

テクスチャに描いた像をハッキリと見せるには、テクスチャを貼った地面をなるべく垂直に近い斜面に仕立てる必要があります。

 

 

<東西南北に面する斜面>

 

便宜上、レイアウター上方を北として論じています。左写真からも前述の光源方向の問題がよくわかります。

上の例では高度比 30mm で斜面を作っています。つまり、緑色の地面と灰色の屋根の部分の高度差が 30mm ある、ということです。この差を大きくすればその分だけ斜面は垂直に近づきますが、テクスチャは縦長に描画されます。

上のサンプルをレイアウター画面で見ると、下のようになります。

 

より垂直な斜面を目指すのであれば、テクスチャを縦長に延伸されることを前提に描いておく、という手もあります。

今回の作例はそのような措置を怠っているため、JR看板の新幹線が妙に面長です。

<上・高度設定/下・テクスチャ設定>

 

 

 

わかりやすさに配慮して、レイアウターのグリッドにあわせてサンプル化してみましたがわかりにくいかも・・・。

この説明で理解できなくとも、お手元のレイアウターで試行錯誤してみればなんとかなるものです・・・って、無責任な言い逃れだな、我ながら。

斜面が北・西を向く場合と、南・東を向く場合で、高度設定とテクスチャ設定の位置の関係にズレがある点に注意が必要です。

南・東を向く場合、斜面に描画したいテクスチャと同じ位置に高度設定をおこなえばよいことがわかります。一方で、北・西を向く場合、テクスチャの位置に対して高度設定はそれぞれ下・右に 10mm ずれた位置におこなう必要があります。

 

以上で、好みのテクスチャを東西南北いずれかの方向へ向かった斜面に貼り付ける方法がわかりました。最後となる3つ目のポイントは地形ツールの「ドリル」の活用です。ドリルは、通常トンネルを作成する際に使うツールで、実際の動作は「透明に振舞うテクスチャを貼り付ける」というものになります。

ここまでに解説した2つ目、2つ目のポイントを踏まえれば、任意のストラクチャを貼り付けた擬似直方体を作ることができますが、これを今回の作例のようにビル壁面の広告板に模す場合、不必要なはみ出しがビルストラクチャと干渉する問題が発生します。

 

実は今回のネタは「ドリルをトンネル以外に活用する」という発想から生まれたものだったりします。

同じ考え方で、より実用度の高いこともできる(ShinOsaka 2022をダウンロードした方は気づいているかも・・・)のですが、それはまた後日ということで。

<ドリルを使わない場合・・・>

 

この角度から見ると、広告板が垂直でもなんでもないことがバレバレですな・・・

上写真のようになるのを避けるため、広告板となる部分の周囲のテクスチャを、ドリルで消してやります。これにより、上写真で灰色の斜面となっている部分が透明になり、今回の作例のような情景が得られる、という寸法です。

 

以下、今回のまとめです。

 

−斜面にテクスチャを貼ることで、既存のVRM部品にない情景を作ることができる。

−テクスチャは、斜面を東西南北どちらに向けるかに応じて作成する。南面を基準に、西・北・東に向けるに従い、テクスチャを時計回りに90度回転させる必要がある。

−光源方向から考えた場合、このような情景は南または西に向けて作った方が見栄えが良い。

−斜面を北または西にむけて作る場合、テクスチャ設定位置に対して高度設定位置をそれぞれ下または右に10mmずらす必要がある。

−ビル壁面広告を再現する場合、ドリルを使って広告テクスチャ以外の余計な斜面を透明化する。

−ラストサムライは面白い映画だったが、断じてアレは武士道ではない

 

 

 

 

なんか、変なのが紛れ込んでいるような気もしますが、気にしない、ったら、気にしない。

非常に手間のかかるテクニックではありますが、誰にも真似の出来ない自分だけのレイアウトを目指すのであれば挑戦する価値のある技です。是非、お試しあれかし。

VRMoviesは、ここに紹介した技術情報について、読者のお手元の環境での再現性をいかなる場合においても保証いたしかねます。ご承知おきください。

 


Webmaster: ghost@nodus.ne.jp