VRM2車輌の衝突判定

"Twin Sherpa"は、(似非)横川駅に入線した特急電車の末尾に重連のEF63が連結されるシーンから始まります。機関車の連結シーンについては以前にも "Ready for Departure" で使って解説もしていますので、熱心なVRMoviesの読者の方であれば、このシーンが実は連結でもなんでもなく、同一レール上に配置した2つの編成(つまり EF63 と 189系)をぶつけているだけだ、ということはご理解いただけているものと思われます。

 

2003年11月現在、VRMにはEF63も189系もありません。それぞれEF64(VRM2)、183系1000番台(VRM3-2号)にて代用しています。

<補機連結の瞬間を再現>

 

余談ですが。

昔日の碓氷峠に思い入れのある鉄道ファンは多いようで、ghostも今回の作品を仕上げるにあたり、多くのWebサイトを参考にさせていただきました。

いずれも甲乙つけがたいのですが、"碓氷峠の鉄道文化を愛するすべての方へ club667" というサイトが、個人的には最も強く印象に残りましたので、紹介しておきます。

VRM通の方は既にお気づきと思われますが、このシーンにはそれだけでは解決されない問題が含まれています。それがこのページのタイトルにもなっている「VRM2車輌の衝突判定」です。

地味な仕様変更なのでお気づきでない方もおられるかもしれませんが、VRM2では同一線路上の編成同士をある距離以上に接近させることが出来ませんでした。「前方に列車がいます」みたいなメッセージが表示され、追いかけている側の編成が強制停止させられてしまうのです。VRM3ではこの制約が緩和され、2つの編成をお互いのポリゴンが干渉する程度まで(つまり、連結したかのように見えるまで)は接近できるようになりました。

ghost自身、今回のレイアウトを作成していて初めて気づいたのですが、このような編成動作の特性は、ビュワーではなく、使用している車輌が所属するVRMの規格によって決定されるようです。つまり、VRM3のビュワー上であっても、VRM2規格の車輌をVRM3規格の車輌にぶつけることはできません。

 

ちなみに、VRM3ビュワーでは、VRM2で見られた警告メッセージは表示されず、突如見えない壁に遮られるかの如く進行不能となります。

さて問題です。

以上のことから、EF64(作例中のEF63)のみならずVRM2からインポートした車輌をVRM3規格の車輌にぶつけることが不可能であることがご理解いただけたと思います。では、今回の作例ではどうやってこの連結シーンを実現しているのでしょうか。

答えは簡単です。

 

<あまり説明になっていないレイアウト>

 

上掲のレイアウター画面をご覧ください。

左側の編成が本作におけるEF63、右側が189系です。これらの編成が乗っかっているレールに秘密があります。わかりやすさのためにレイヤ機能で色分けしていますが、その境目の部分(一番左のS140表示の付近)にご注目ください。レールのコネクタが水色になっていますね。これは、左側の水色のレールと右側のオレンジ色のレールがつながっていないことを意味します。

「同一線路上の編成同士をある距離以上に接近させることが出来ない」のであれば、同一線路でなければよい、というのがその答えです。つまり、連結されていないレールを重ねて表示して見た目上だけひと続きのレールにしているわけです。こうすれば、VRM2車輌の制限を回避できるばかりか、VRM3規格の車輌同士でもできない「2つの車輌を画面上で重ねる」といったことも可能となります。

 

レールを互いに接続せずに重ねて使ってもかまわない、という意味では、以前ご紹介した無理矢理ポイントにも通じるネタです。

実はこのネタ、次作の前振りにもなっているのですが、まぁ、それは次回更新のお楽しみ、ということにしておきます。

VRMoviesは、ここに紹介した技術情報について、読者のお手元の環境での再現性をいかなる場合においても保証いたしかねます。ご承知おきください。

 


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