吊り橋を作る

VRM3同梱のマニュアル冊子の高架ツールの項には、「架線はストラクチャとは独立しているので、吊り橋を作ることができます」と、何気に書かれています。

実際にやってみるとどうなるかについては"Over the Inland Sea"をご覧いただくとして、ここではその作業の流れをまとめてみます。

 

手順を大まかに言うと以下のようになります。

 

(1)吊り橋となるべき高架区間を作成する。

(2)ワイヤの頂点・交点に架線柱を配置する。

(3)架線ツールで(2)で作った架線柱に「電線」を張る。

(4)ビュワーで出来具合を確認する。

(5)最後に(2)で配置した架線柱を取り除く。

 

 

 

厳密に言うと「高度0の区間の地下を掘りぬいて吊り橋にする」というパターンもあり得ますな。

(1)については各位にご努力いただくとしましょう。

ここでは(2)以降について触れることにします。

 

下に示すのは吊り橋構造の略図です。

こちらの記事がお役に立てば幸いです。

<吊り橋(っぽく見える)構造>

正直に告白しますが、吊り橋本来の工学的な構造には暗いので、あくまでも「それらしく見える」という話です。

灰色の直行する長方形が高架構造、緑色の線が敷設すべき電線(ワイヤに該当)で、赤い丸が電線の敷設に要する架線柱、となります。

上図で赤い丸を左半分にしか描いていないのは、手抜きではなく理由があります。図を見ればわかるように、吊り橋のワイヤ構造は左右対称ですから、片側に電線を引いたこの架線柱をまとめて180度回転させれば右側にも電線をひくことができるからです。実際にはワイヤは上図でいうところの「手前」と「奥」にあるはずですから、赤い丸で示す架線柱さえ作れば、これを平行移動と回転によって4回使い回しすることで作業が完結することになります。

<吊り橋ワイヤ(電線)敷設中の1コマ>

略図では地面に対して垂直なワイヤを結ぶ架線柱(赤い丸)を同一垂線上に描いてますが、レイアウター上でこれをやろうとすると2つの架線柱が(少なくとも架線コネクタ部が)ピッタリ重なることになります。

これは面倒な上、架線ツールで水平方向の渡り線を引く際に、高低どちらの架線柱から電線を引いているかわかりにくくなり非常に面倒です。

左の例では、近接する2つの「鉄架線A」の組み合わせが、それぞれ高低に設定されています。このとき、例アウター画面で「上が高い、下が低い」と決めておくと、電線敷設時の混乱が軽減されます。

ただし、この架線柱を180度回転させて使い回す際に当然この決め事も逆転してしまいますから注意が必要です。

このとき、作業に用いる架線柱を「独立したレイヤ」にまとめておくことを強く推奨します(上画面写真では赤色で示されるレイヤです)。4回使い回すのにはもちろん、最終的に除去する際にも便利だからです。

 

架線柱の配置については、もう1つ厄介な問題があります。それは「架線柱の高度設定は、実際に電線が通る高度ではない」ということです。高度設定は架線柱が設置する点の高度なので当然です。

これについては繰り返し架線柱を配置してみてはビュワーで確認し、また調整して・・・という試行錯誤が必要かと思われます。

この時の留意点としては、上掲略図でもそうしていますが、電線が高架プレートと直行する中央の橋脚に対し、双曲線を描くように配置した方がそれらしく見える点です。言い換えると、高度設定は低い方から等差的に増加するのではなく、等比的に増加させた方が良い、ということになります。

 

良さげに架線柱が配置できたら、電線をつないでビュワーで見てみましょう。

本稿とは異なる視点からの論考ですが、架線柱設置高度と実際の架線高度の関係については永山氏による「永山鉄道株式会社」の「VRM支社」内「架線柱/架線敷設講座」が参考になります。

永山氏のご尽力に多謝。

<敷設中のマヌケな1コマ>

上のような間の抜けた光景を見ることになります。間抜けだからと言って、ビュワー起動前に架線柱を除去してしまうことはお勧めできません。

「架線がストラクチャと独立して存在する」ことがここではアダとなって、この後微調整をしたくなったときに、既設の架線に移動させた架線柱をピッタリ合わせることができずに困ることになるでしょう。

 

架線柱をまとめたレイヤすべてを選択して「数値移動」で場所をずらし、微調整時には同様に逆にずらす、という手もあります。

まぁ、個人的には、「架線柱を除去した完成品を眺めるのは、微調整後の楽しみに取っておく」方が好きです、文字通り「好み」の問題ですが。

この後、数度、ビュワーとレイアウターをいったりきたりしながら微調整を繰り返し、略図の「左側」の「片面」を完成させます。

ここまで来れば、あとはこの架線柱構造を3回使い回して全体にワイヤを張り巡らし、完成です。

 

かなりの労力を要しますが、その分、作り上げた際の喜びもなかなかです。未体験の方は次回作レイアウトにいかがでしょう?

架線柱の高度を調整する前に、調整する架線柱につながる電線を除去しておくことをお勧めします。でないと、調整前と調整後の電線がレイアウター上でゴッチャになって収拾がつかなくなりますので。

VRMoviesは、ここに紹介した技術情報について、読者のお手元の環境での再現性をいかなる場合においても保証いたしかねます。ご承知おきください。

 


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