バリアブルレールの利用(基本編)

楕円形ではないループや、複雑な形状の駅構内・引込み線を作る際には、バリアブルレールの利用は避けて通れない難関となります。

さて、このバリアブルレール、コツさえわかってしまえば簡単ですが、特にVRMのためにPCを始めたといった方にはかなり敷居が高いのではないかと思われます。のワリには、VRMのマニュアルにもWeb上にも、意外に「実際の使い方」に関する情報が少ないようです。というワケで、まとめてみよう、という趣向です。

 

「情報が少ない」と思っていたら、本稿公開直前にI.MAGiC HOBBY WORLDSの初心者会議室/メッセージNo.306でKZ氏の手によるものが紹介されました。

元よりコンテンツの水増しが目的なので、こうして公開するわけですが。

今回は<図1>に示したような局面を例に、具体的にバリアブルレールで繋がりそうにないレールをつなぐ手順をまとめてみたいと思います。「基本編」と銘打っておりますので、おそらく利用範囲が広いであろう「角度差30度でループの最後を閉じる」ケースを想定してみました。

気ままにクネクネ敷設してきたレールの両端が最後の最後に繋がらなくて苦しむ・・・そんなケースを経験した方は多いのではないでしょうか。

<図1:繋がりそうで繋がらないレール>

 

 

 

 

 

より複雑なケース(駅構内分岐など)については、後日「応用編」を書いてみようかと思ってます。が、気が変わるかも知れんので期待せんでください。

基本的な戦略は、<図2>に示すように、接続したいレール間の角度差である2本の15度のカーブレール=30度カーブを間に入れて、ループを完成させるというものです。ここで、カーブレールと直線レールの間にピッタリくるレールがあればバリアブルレールの出番はありません。

ここでは、それがない、つまりバリアブルレールの出番だ、と想定して話を進めます。<図2>の直線レールと曲線レールの間にうまくバリアブルレールをはめ込むにはどうすれば良いでしょうか。

例で角度差を30にしたのは、画面上での見易さを優先してのこと。15度差で画面イメージを作ってみると、想像以上に直線的で変な感じがしたので。

<図2:こんな風に繋げたい>

まずおこなうべきことは「曲線レールの設置場所の特定」です。このために、<図3>の赤い直線レールで示すような仮のガイドレールをひいてみます。これを使って、曲線レールを直線レールの延長上にピタリと設置するという寸法です。

曲線レールの両端が、赤いガイドレールとピタリと重なる地点が特定すべき設置場所ということになります。ただし、作業を進める前にやるべきことがあります。

<図3:ガイドレールをひいてみる>

以下、説明の便宜上、レイヤによる色分けをおこなった画面イメージを示しますが、当然のことながら、レイヤ機能を使わなくても以降の手順をおこなうことはできます。

そのやるべきこととは「ウィンドウ操作−拡大」です。お手元のPC環境で許される限り拡大することをお進めします。これにより、画面表示と実際の曲線レール設置位置の誤差を小さくすることができます。誤差がある程度以上になると、曲線レールがバリアブルレールの直線上にあると判断されず、後述する「自動バリアブルレール」機能が使えません。

<図4>程度まで拡大すれば、まず間違いはないでしょう。曲線レールの両端が、赤いガイドレールにピタリと重なるように設置します。

CAD系のアプリケーションすべてに共通することですが、やはりVRMレイアウターも高い解像度、大きなモニタで作業するのがいいです。

<図4:拡大してピタリと重ねる>

左画面イメージ・・・実のところ微妙にズレてます、例としては不適切なり。

うまく曲線レールの場所が決まったら、ガイドレールを削除して、いよいよ主役のバリアブルレール(<図5>の水色のレール)の登場となります。

このとき「自動バリアブルレール」機能を有効にするために、バリアブルレールの向きに注意が必要です。仮に、レールを回転させたときに、位置が変わらない側を「始点」、始点を中心に回転する側を「終点」と呼ぶとすると、始点を既設のレールに接続し、終点を「自動バリアブルレール」の結果繋がる側のレールに向ける必要があります。

せめて「始点」と「終点」のコネクタの色だけでも変えといてくれれば、このようなケースや編成配置の際に便利なのになぁ・・・とボヤいてみたり。

<図5:バリアブルレール登場>

いよいよ「自動バリアブルレール」機能の出番です。バリアブルレールを右クリックすると<図6>に示すように「自動バリアブルレール」を含むポップアップメニューが表示されます。うまくいけばレールがピュッと延びて繋がるはずです。

うまくいかない、つまりレールが延びない場合は、バリアブルレールと接続先のレールが1直線上に置けていないことになります。<図3>の手順に戻って調整し直してください。

<図6:自動バリアブルレール発動>

 

 

 

 

本稿とは関係ない話ですが、ポップアップメニューに「90度回転」や「180度回転」が欲しい、と思うことない?

かくして、<図7>に示すように、繋がりそうで繋がらなかったレールが1本となりました。これで列車を通すことができます。が、喜ぶのは少し早かったりします。ビュワーを起動して自動バリアブルレールと曲線レールの接続部を見てみましょう。

<図7:接続完了、しかし・・・>

<図8>に示すように、ビュワーで見てみると大抵の場合、接続部は微妙にずれています。レイアウターよりもビュワーの方が部品の配置位置が厳密に反映されるため、このようなことがおこります。

レイアウター上で繋がっている、すなわち<図7>のようにレール間のコネクターが赤色になっているので、もちろん列車はこの線路を走行することができます。が、<図8>のようなレールの継ぎ目を通過する際の動作がぎこちなくなります。

稀に一発できれいに繋がることもあります。

<図8:憎らしい微妙なズレ>

結果が満足できないものであれば、<図3>の手順に戻ってもう1度やり直すことになります。が、レイアウター画面の精度ではどうしても限界がありますので、やはり最後は<図9>オプションの数値指定による調整のお世話になる他ありません。

私の経験則では、「長さ」を0.05m単位で増減させて調整すると、そのうちうまくいくような気がします。気がするだけですが。

<図9:小数点以下の細かさも一長一短のオプション>

で、ここまで書いておいて何ですが、やはりバリアブルレールは、特に見せ場となる地点では利用を避けるがセオリーです。

 

とは言え、見せ場となる地点で否が応でもバリアブルレールを使わざるを得ないケースに出くわすこともあります。そのような場合については、後日「応用編」と題してまとめてみようかと思っています。

 

 

 

 

 

思ってるだけです。

VRMoviesは、ここに紹介した技術情報について、読者のお手元の環境での再現性をいかなる場合においても保証いたしかねます。ご承知おきください。

 


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