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画像リソース作成ガイド

本稿では「ポータブル編成ギミック一発設定スクロール」に適合する画像リソースの考え方について概説します。

 

このスクロールでは、各車両に対する画像リソースの割り当てにかかる手間を省くために、以下の計算によって自動的にリソースIDを算出する方式を採用しています。

 

車両に割り当てるリソースID=(パターン番号−1)×編成長+号車

 

こういう書き方をすると「うわ、難しくて駄目だ!!」と思う方がおられるかも知れませんが、そんなにややこしいことをしているワケではありません。

たとえば、n両編成の列車にp種類の方向幕(画像リソース)を設定するとしましょう。この場合、各車両に設定されるリソースIDは以下の表のようになります。

 

「画像リソースの割り当てにかかる手間」というのは、I.MAGiCスクリプト会議室のメッセージNo.188から始まるスレッドを読んでいただければ想像がつくと思います。

1両編成ならさておき、10両以上からなる編成に複数の方向幕を設定すべく、個々にリソースIDを割り振るのはトンデモない手間になります。

 

ちなみに、私が今般この仕組みを作ろうとおもったのは、この和樹氏の質問に普遍性を感じたからです。氏にはキッカケを与えてくださったという意味で謝意を捧げます。

  1両目 2両目 3両目 ・・・ n両目
パターン1 1 2 3 ・・・
パターン2 n+1 n+2 n+3 ・・・ n+n
・・・
パターンp (p−1)×n+1 (p−1)×n+2 (p−1)×n+3 ・・・ (p−1)×n+n

<パターンと号車とリソースIDの関係>

 

この関係から以下のようなことがわかります。

たとえば、6両編成の列車に下り(パターン1)/上り(パターン2)の2種類の方向幕を組み込むとしましょう。下りの3号車に割り当てられるリソースIDは、(1-1)×6+3 = 3ですね。上りの5号車のそれは、(2-1)×6 + 5 = 11になります。

また、ここから6両編成×2パターン = 12枚の画像リソースを編成に組み込んでおかなければならないことがわかります。以下はその例です。

 

<6両編成、2パターンの例>

 

左はE751系「スーパーはつかり」の例。練習用素材として公開していますので、使ってみてください。

なお、ここでは便宜上「号車」という言葉を使っていますが、これは実際の編成の「号車」ではなく、VRM編成の中で「先頭から何両目か」という意味ですので、混同しないようにご注意ください。

β2からの新機能:LED行先表示交互切替

β2版から、1車両・1パターンに対し2つの画像リソースを割り当て、これを指定時間おきに交互に表示することで、LED方式行先表示に見られる日/英交互表記等を再現する機能が追加されました。

この機能はデフォルトではオフ(交互表示間隔0ミリ秒=この機能を使わない)になっており、この場合は編成長さ×パターン数の画像リソースを登録することで、従来通りの動作をします。

表示間隔を1ミリ秒以上(実用に耐えるには少なくとも1000ミリ秒=1秒程度にはすべきです)に指定すると、登録すべき画像リソースの数が増えます。具体的には、以下のようになります。

 

画像リソース数=編成長×パターン数×2+編成長

※LED行先表示交互切替をおこなう場合は、β3版を利用してください。β3Liteでは、軽量化のためにこの機能が削除されています。

 

この機能自体は、必ずしもLED風の画像リソースにしなくても利用することが可能です。が、LEDでない、いわゆる「方向幕」が交互表示されると、明らかに変に見えることでしょう、

「×2」は、すなわち各車両、パターン毎に交互に表示するもう1枚の画像リソースが必要であることを意味しています。たとえば一方を日本語表記、もう一方を英語表記の行先表示とすることで、日英交互表示のLED行先表示を再現することが出来ます。

「+編成長」は、電源オフ時用の画像リソースです。編成が電源オフの状態になると、交互表示がおこなわれなくなり、その代わりに電源オフ時用の画像リソースが割り当てられます。これにより、LED行先表示装置が点灯していない状態を再現することが出来ます。

同じく、必ずしも「日/英」である必要はありません。

 

電源オフ時の画像は用意しなくても動作させることはできます。この場合、電源オフにした時点で表示されていた画像リソースが車両に割り当てられたままとなり、交互表示のみが停止します。

<6両編成、2パターンの例>

左の例では、まったく同じ絵柄を6枚割り当てている「電源オフ」の画像リソースが無駄に見えるかも知れませんが、これはVRM4第0号収録の253系が形式番号の書き換えに対応していないための錯覚です。

VRM4第2号以降の車両は、形式番号書き換え機能を持つのが標準化されたようですので、LEDの電源オフ時であっても、ユニークな形式番号を保持するために編成長分の画像リソースが必要となります。

上に示したのは、253系「成田エクスプレス」6両編成に、2パターン(成田空港行&池袋行)をLED日英交互表示させるために必要となる画像リソースの例です。

 

画像リソースの組み込み

このように、リソースIDと号車、パターンの関係は計算によって一対一対応しています。この結果、編成エディタから画像リソースを組み込む際に、いくつか注意しなければならないことがあります。

 

<リソース登録画面>

 

第一に、リソースIDはリソースを登録するごとに1ずつ増加し、決して減ることがありません。間違って登録した画像リソースを「削除」してしまうと、そのリソースIDは「欠番」になってしまいます。しかし、スクリプトはそんなことはお構い無しにそのリソースIDを車両に割り当てようとしますので、正しく表示されなくなります。

この問題を回避するために、画像リソースを間違って登録してしまった場合は「削除」するのではなく、間違って登録したリソースを選択した状態(青色反転します)で「編集」をクリックし、差し替えをおこなう必要があります。

 

この仕組みは非常に面倒に感じるかも知れませんが、任意の車両に任意のリソースIDを割り振る場合の方が手間は格段に多くなりますので、このような方式を採用した次第です。

つまり、いずれにせよ車両リソース遊び・編成作り遊びは「手間がかかる」ということです。「ポータブル編成ギミック一発設定」スクロールは、その手間の中でも最も面倒な「スクリプト記述」の部分を代行することにより、読者諸兄にVRM4編成作りの美味しいトコ取りをしていただこう、という試みです。

<リソース編集画面>

 

第二に、同じ理由から、それぞれの車両がデフォルトで有しているリソース(たとえば、VRM第1号所収の485系であれば「雷鳥」大阪行)を使いたい場合であっても、それを画像リソースとして適切なリソースIDの位置に登録する必要があります。

VRM4パッケージのCD-ROMには、それぞれの車両形式に対応した画像リソースのサンプルが収録されていますから、それを登録してください。

 

画像リソースの作り方

結論から言うと、楽にたくさんの、かつ、個性的な画像リソースを作る方法は存在しません。また「これが決め手」というやり方もありません。むしろ、画像リソース作りこそが、ポータブル編成作者の個性が最も反映される部分であり、可能性の芽を摘み取りたくないという意図から、詳細に解説するつもりはありません。

基本的な考え方は以前に書いたこちらのコンテンツを参照してください。ここにも書いたように、ghostは画像リソース作りにMicrosoft PowerPointを使用していますが、これは唯一解ではありませんし、最適解でもありません。みなさん、独自の方法論を編み出してみてください。そして、面白い方法を発見した場合は、それをネットVRM界隈にフィードバックして盛り上げちゃってください。

VRMoviesは、ここに紹介した技術情報について、読者のお手元の環境での再現性をいかなる場合においても保証いたしかねます。ご承知おきください。

 


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