オマケやら雑文やら。

欧州路面電車新旧二選

一概には言えませんが。

日本では、いわゆる幹線鉄道が近郊旅客・長距離旅客・貨物輸送が混在した状態になっていることが多いように見受けられます。都市部のJR然り、大手私鉄然り。

これに対し、欧州では各都市間が地勢的に隔絶していることもあって、幹線はあくまでも長距離旅客と貨物輸送に特化しており、近郊旅客には別の鉄道が存在するケースが多いようです。中でも路面電車は、昨今の環境対策のムーブメントの中で活況を呈しているように思われます。

今回は、その中でも好対照なふたつの路面電車をサラッとご紹介してお茶を濁そう、という趣向で御座います。

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スイス・ジュネーブ市内路面電車

言わずと知れた国際都市ジュネーブ。国連ヨーロッパ本部や国際赤十字委員会等の国際機関が集まっているほか、地理的にはフランスへの玄関口になっている都市ですね。ここでも路面電車が元気です。

<TPGの低床式路面電車>

TPG=

Transports Public Genevois

無理に訳すとジュネーブ公共交通みたいな感じ。路面電車のみならず、バスとトロリーバスを運行してます。

その歴史は1862年まで遡り(当時は馬車鉄道だったそうです)、一旦は合理化の波で大幅に路線が縮小されたようですが、近年になって前述したような路面電車の再評価を受けて再興。低床式路面電車の先駆けとしても知られています。

<コルナヴァン(Cornavin)駅前にて>

いわゆる「ジュネーブ駅」というものは存在せず、コルナヴァン駅(Gare de Cornavin/ジュネーブは仏語圏スイスである)が街の中心駅。

面白いのはほぼ半分の本線がフランス式電化されていること。言語圏のみならず、鉄道もフランス影響下にあるんですな。そういうワケなので、コルナヴァンはフランス・スイス双方の列車(TGVまでも)に同じホームで出会えるという点では鉄趣味の人間には堪らんポイントです。

しかし、この路面電車(だけの話ではないのですが)ちょっと観光客にとっては頭の痛いネタが1つ。

<小銭を食べる嫌なヤツ>

加えて、ちょっと日本人の感覚では理解し難いことが書いてあります。曰く、「1時間以内でいけるところは〜フラン、2時間以内なら〜フラン」云々。

ご覧のように券売機に地図、というか路線図は載ってるんですが、どこにも所要時間らしきものが書かれていないので解釈に苦しみます。一応、時間に対応したゾーン制らしいのですが、なら余計な時間制限なんて書くなよ、と。

上掲写真は街角にある路面電車のチケットの自動販売機なんですが。もう想像がつくかも知れませんが、スイスの鉄道関連の自動販売機はその大半が(1)硬貨しか受け付けない、(2)お釣りが出ない、という共通の問題を抱えています。

さらに、日本から直接ジュネーブに乗り込んだ場合(今回のghostがそうですが)は、より事態が深刻です。普通、日本出国時の両替では紙幣しかもらえません。で、経由便でジュネーブに着くと既に夕刻で両替所や切符販売窓口が閉まっているワケです。ところが、空港からホテルが集まっているコルナヴァンへ行くにはこの自動販売機でチケットを買わなければなりません。摘発覚悟の不正乗車も可能ですが、無札乗車に徹底して厳しい欧州で罰金覚悟でコレをするのはさすがに憚られます。

どーせーっちゅーねん!!

チューリッヒ辺りでは改善されつつあるという噂を聞きます。あと、SBB幹線長距離用の自動販売機は紙幣もOKのようですが、大抵その手のチケットは自動販売機ではなく窓口で買うことになるでしょう(余程慣れてないと自分で最適経路を決定するのは難しいので)。

前回のスイス旅行でこれに懲りていたghostは、余っていたスイス硬貨を全部持っていったんですが、それでも中途半端な価格の前に撃沈。カネ返せー。

ローザンヌで1スイスフランのチケットを買うのに10スイスフラン食われました。鬱・・・

フランス・ストラスブールのユーロトラム

フランス・ドイツ国境、アルザス地方の中核都市の1つであるストラスブール(Strasbourg/独読みではシュトラスブルグ)は、中世の香り漂う街で御座いまして。

<コロンバージュと呼ばれるドイツ風木造建築>

<街のほぼ中央に位置する大聖堂>

Cathedrale Notre-Dame

天へ聳える中央の尖塔は驚くなかれ地上高142mを誇る。

ところがです。

この御伽噺の世界と見紛う街を歩いておりますと、向こうから妙なモノが滑って来る(走って来る、よりもコチラの方がしっくりくる)んです。それがコチラ。

<ストラスブールのユーロトラム(Eurotram)>

中世風の街並みと一見してそぐわぬ近未来的デザインの超低床トラムです。上の写真の通り、初見に際してはかなりの違和感を覚えます。

<停留所まで近未来的>

左写真はクレベール広場(Palace Kleber)前の停留所。ユーロトラムの停留所すべてがこうだ、というワケではありませんが、円形の屋根構造が非常に印象的です。

しかし、流石はフランスと申しますか。

違和感はあるんですが決して浮いてはいません。むしろ、見慣れて来ると、主張しすぎないクールなデザインと伝統的な街並みの間に、不思議な調和がとれているようにも見えてきて、なるほどこういうセンスはやっぱフランス人にはかなわんねー、という気分にもなります。

余談ながら、ユーロトラムが走ってこようが、歩行者信号が何色だろうが、平気な顔をして道を横切るのも、これまたフランス人ならでは、です。ユーロトラムに轢かれて死んだ人っていないのかなー、超低床にした最大の理由は巻き込み防止かなー、とか、ちょっと気になります。

 

マジでフランス人の交通マナーは最悪です。リュック=ベッソンの映画「TAXI」シリーズのアレは、誇張でもなんでもなく、まさしく日常です(は、言い過ぎか)。

ダラダラと続けてきた欧州レポートですが、次回でとりあえず最終回にしようかと思います。今回の旅程の目玉であったスイス・ベルナーオーバーラント地方の奥座敷、グリンデルワルト特集をお楽しみに。

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