オマケやら雑文やら。

VRM車輌のリリース状況を分析してみよう

最初にお断り申し上げておきたいのですが、今回の雑文はいわゆる「ネタ」です。あまり真剣に取らないでください。言うまでもなく、以下に述べる内容は I.MAGiC社の方針や戦略とはまったく関係ない、有り体に言うと ghost 個人の妄想です。

と、予め「逃げ」を打った上で、今日も電波ゆんゆんにはりきって参りましょう。

 

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「この車輌形式をリリースして欲しい」「アレがリリースされているのにコレがないのはけしからん!!」と言った話題は、I.MAGiCの会議室をはじめとして鉄道模型シミュレーター絡みのWebであればお馴染みのネタのひとつであろうと思うワケです。

が、多くの場合、こういった意見や要望は発言する各位の主観に大きく依存しています。要するに「好み」の問題ですので当然と言えば当然ですが。で、なんとなく客観的に分析してみるのも面白かろう、と思い立ってやってみました。

分析の結果、以下のことが判明しました。

 

念のために書いておきますが「〜の車輌をリリースして欲しい」と発言する特定個人を攻撃する意図はまったくありません、本当です。

・ リリース車輌選定はかなり的を射てるんじゃない?

・ 2003年前半に戦略転換があったような気がする

・ 第2次ベビーブーム世代よ立ち上がれ(笑)

結論が既に「ネタ」です。

 

以降、上記の「とんでもない」結論に至った過程を辿ります。まずは以下のグラフをご覧ください。

 

<VRMユーザーと車輌の誕生年分布>

 

 

分析の元となったデータは2004年6月13日現在のものとご理解ください。

これは、VRMユーザーの世代分布(黄色棒グラフ)とリリースされているモデル車輌の登場年の分布(3つの曲線、詳しくは後述)を重ね合わせたものです。

VRMユーザーの世代分布については『テツ窓』のこてつ氏のご協力を仰ぎ、氏が独自に実施しておられるVRMユーザーアンケートの結果からご提供いただきました。

快くデータをご提供くださったこてつ氏にこの場をお借りして厚く御礼申し上げると共に、こてつ氏より頂戴したデータは「世代分布の割合」のみであり、個人情報を含む可能性のある個々のデータは一切頂いていないことを明言しておきます。

こてつ氏提供のデータは、VRMユーザーの中でも「『テツ窓』を訪れ、かつ、こてつ氏のアンケートに協力した」ユーザーの集計であり、これをもってVRMユーザー全体の傾向と見なすことにはやや無理があるが、本稿ではこの点は捨て置く。

車輌の登場年分布については、ghostが独自に集計したものです。前述の世代分布が10歳ごとに区切られたものであったのにあわせて、1935年を起点に10年ごとに登場年が含まれる形式を累計してみました。本来であれば統計の元となった生データを併載すべきですが、精度が恥ずかしいので内緒にしておきます。まぁ、おおまかにこんなもんだ、という程度で考えてください。

登場年分布の色分けは、やや恣意的ではあるのですが、以下のような感じです。

 

 VRM3すべて車輌(近日発売予定の第6号を含む)

 2003年6月までにリリースされた車輌

 上記から新幹線型を除いた車輌

 

さて、このグラフから何が言えるでしょうか。

第一に、VRMユーザーは「想像以上に若い」ということがまず目につきます。ghost自身、これまでにもしばしば拙稿中で「VRMユーザーは思っているよりも若い人に偏っているのではないか」ということは書いていたのですが、そのghostもこの結果には驚きました。数値上は20歳以下のユーザーが全体の70%ということになります。30歳をこえてこんなものにハマっている自分が嫌になりそうな数字です。

前述したように左記傾向はVRMユーザーの分布もさることながら「インターネットを頻繁に利用する世代」というバイアスを経ていると考えるべきかも知れません。

第二に、赤色の曲線、すなわち第6号リリース時点でのVRM3の車輌の登場年分布が、完全とは言わないもののユーザーの世代分布に近似していることがわかります。今回この分析をするに当たり、ghostは「鉄道趣味人の車輌の好みは、各人が10代に身近に感じた車輌に大きく影響されるのではないか」という作業仮説を持って挑みました。この観点からすると、1995〜2004年登場の車輌が最も多いことと1985〜1994年生まれのユーザーが最も多いことは、見事にこの仮説に当て嵌まっています。

第三に、前段で述べたようにユーザーの世代と一見マッチしているようにみえる車輌のリリース状況ですが、常にこの分布を維持してきたワケではありません。これは ghost の直感によるものですが、2003年6月を境に、I.MAGiC社のVRMに対する戦略に若干の変化があったように思われます。具体的には拡張キット14(153系急行電車)リリース直後、DirectX9版ビュワーリリースの時点です。

1975〜1985年登場の車輌が少ないのは、リリース車輌の選択というよりは、国鉄からJRへの過渡期にあって、そもそもこの年代に新登場した車輌形式自体が少ないのではないか、と推測してます。

で、ここで区切ってリリース車輌の登場年分布をプロットしてみると、グラフの緑線のようになり、そのピークが変化します。さらに、ここから一般的に知名度が高く、かつ近年に登場した新幹線型を除外すると、実はVRM3第4号のリリースまでは、むしろ1955〜1975年に登場した車輌の方に力点があったことが見えてきます。

事実、VRM3第2号は「国鉄車輌」、第3号は「名車」特集号と銘打たれていました。

やや我田引水ではありますが、これまで ghost は別館『VRMからNゲージレイアウトを作ってみよう』において、「リアル鉄道模型愛好家にVRMをアピールすることで、よりVRMのユーザー層に広がりと深みを持たせることができる」という主張をおこなってきました。今回の分析結果を見るに、ghost が主張するまでもなく、I.MAGiC社がVRMのユーザーとして主にターゲットしてきたのは、少なくとも第4号リリースの頃までは1955〜1975年登場の国鉄車輌に愛着を覚える世代、すなわち現在30〜40歳くらいのいわゆる「第二次ベビーブーム世代」だったのではないか、と考えられます。これは、ghost が主張するところのリアル鉄道模型の主たるユーザー層(むしろ購買層と言うべきか?)とも重なります。

しかし、現実にはこてつ氏提供のデータが示すように、VRMはターゲットとされた世代よりも、さらに若い10〜20歳の世代の強い支持を受けているようです。当然I.MAGiC社はユーザー登録カードを分析することでより正確な世代分布を得ることが出来ますから、この結果を受けて、2003年7月以降はリリースする車輌形式が、1960年頃を中心としたラインナップから1990年頃を中心としたラインナップにシフトしたのではないだろうか、と推論することは妥当であろうと思われるワケです。事実、2003年7月以降にリリースされた1985年以前登場の車輌形式はC62(宮原機関区時代)とクモハ12形のみであり、さらに後者は鉄道模型愛好家向け雑誌『RM MODELS』の付録でした。

 

この推論からすると、こてつ氏が集計されたアンケート結果は、実際のユーザー分布にかなり近似していると考えられます。

ghostは現在31歳。ここまでの推理が正しいとすれば、本来VRMがターゲットしていた第二次ベビーブームのド真ん中の世代です。やはり個人的な好みからいうと、まだまだ機関車牽引列車が元気だった1970年代前後の国鉄車輌に強い愛着を感じます。なので、そのような車輌形式のリリースを希望する人々の気持ちはよくわかるのですが、その希望は必ずしも叶えられないだろうなぁ、と今回の分析を通して思った次第です。

とは言え、打つ手がないワケではありません。国鉄華やかなりし時代の車輌達のVRMでのリリースを希望するのであれば、おこなうべきことはI.MAGiC社へその旨を訴えることではなく、自分たちと同じ世代にVRMユーザーを増やすことです。身近な友達をこの泥沼の世界に夢のある世界に誘うとともに、同年代の非VRMユーザーの共感を得るようなWebコンテンツを公開していくのが、一見遠回りなようで欲しい車輌をゲットするための近道なのではないか、と思うワケで。

 

何を隠そう、これこそが、ghostがVRMを持っていない人でも楽しめる「動画」のスタイルで作品を作り続けている最大の理由だったりします。

話は変わりますが、ついでにユーザーと車輌の地域分布についても比較してみました。便宜上、JR旅客6社管轄別で集計し、レーダーチャートにしてみました。

 

 

<VRMユーザーと車輌の地域分布>

 

これもかなり適当です。まぁ、こんなもんなんだろーな、程度に見てください。

JR各社の管轄地域面積及び車輌バリエーション数の多寡はかなりマチマチですから、厳密にはこういう分析は無意味かも知れません(単に管轄内人口・車輌バリエーションの大小が反映されているだけ、とも読める)が、まぁ、枯れ木も山の賑わい。

赤線がユーザー分布、青塗りつぶしが車輌分布です。見事に相似してますね。I.MAGiC社の市場調査能力は高く評価されるべきだ、と思います。

VRMoviesはマジ半分・ネタ半分です。字面を捉えてご立腹なされぬよう、伏してお願い申し上げます。

 


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