2004/05/07

取り外し可能な山

工法・・・と言うほど大袈裟な話ではないのですが。

第二期施工部では、固定式レイアウトの常道に反した「取り外し可能な山」をレイアウトに取り入れていました。これは読んで字の如く、一見レイアウトベースに固着されているように見えて、取り除くことができる山です。

 

<この山が・・・>

 

<・・・ひょいと外せる>

 

左写真では、山の側にある線路に二軸貨車を留置したまま山の取り外しをおこなっていますが、実際にこういうことをすると、車輌が巻き込まれて脱線し、思わぬ事故につながる恐れがあります。ヨイ子は真似しないように。

このような実装を選んだのにはいくつか理由があります。

第一に、上写真でもわかるように、レイアウト手前から見て山の裏側に線路があり、ここで脱線等の車輌トラブルが発生した際のメンテナンス経路を確保するためです。シナリー・ストラクチャの作り込みが進むにつれ、レイアウトの細部になかなか手が入らなくなっていきます。これに備えて、特に脱線が発生しそうな部分(このケースではバリアブルレール)付近のシナリー・ストラクチャはまったく固着しないか、あるいは差込やマジックテープを使った半固定状態にしておくと、いざという時に救われます。備えあれば憂いなし。

トンネル区間を作る場合は、特にこのような考え方でトンネル上の山を取り外せるか、最悪でもメンテナンスハッチを設けておくことを強くお奨めします。

第二に、この山の場所が第一期施工部と第二期施工部の境界に位置しているからです。この山をベース上に固着してしまうと、本来分割可能な2つのレイアウトベースを動かせなくなってしまいます。また、デザイン的には施工時期の異なるモジュールレイアウト境界の不揃いな部分を隠す意味合いをあります。

第三に、周辺の作業効率を高める意味合いがあります。バラスト敷設や植林作業は、粉末状の部材を用いるため、意外に作業に際して周辺に影響を与えます。こういった作業をおこなう場合、汚したり壊したりする恐れのあるシナリー・ストラクチャを取り外すことができると、余計な心配をせずに済む分だけ作業効率が向上します。

 

<作りかけの状態>

 

さて。

改めて説明する必要もなさげですが、一応作り方を書いておきましょう。山本体は 30mm厚発泡スチロール3枚を積層したものから切り出したものがベースになっています。この表面に水に若干の木工用ボンドを加えて溶いたプラスターを塗布し、表面を処理します(上写真の状態)。プラスターが乾燥したら、他の地面と同じく水性ホビーカラーのライトブラウンで塗装し、下地を整えます。

後は植林ですが、ポイントはライケンをまず裾野から大量に木工ボンドで貼り付けることです。これは、本来はティッシュペーパー+プラスター塗布などの工法で連続面として処理されるベースとの接合部に、取り外し確保のために生まれた隙間を隠す意味合いがあります。ライケンは、地肌が見えなくなるくらい、盛大に貼り付けましょう。

仕上げに、木工用ボンド水溶液をアトマイザーで全体に吹き付け、何色かをまぜたコースターフやパウダーを上からまぶします。もう1度木工用ボンド水溶液を吹き付けて馴染ませます。単純な工法ですが、これで驚くほど実感のある山を演出することができます。

余談ですが。

個人的には、いわゆる「樹木」系の製品を大量投入するのは好きではありません。スケール的にはリアルなのでしょうが、ゴチャゴチャした印象を受けます。

むしろ、ライケン盛りの方が、手前を車輌が通過した際に遠近法的な効果が出て、模型として見た目が宜しい、あくまでも個人的な意見ですが。

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