2008/04/25公開

コンセプト

最急部 R243mm

経路長 外回り 約2,070mm

      内回り 約2,010mm

      引込線 約600mm

VRM→Nご意見箱にて、野一色さんより承ったリクエストを元に、意見交換を進めながら組み上げた、一見オーソドックスながらも、特にレイアウトを“貫く視線”にこだわったプランです。

 

デスクトップレイアウト設計代行依頼はいつでも歓迎しますので、お気軽にBBSメールでご相談ください。

<正面からの全体俯瞰>

 

野一色さんのご要望を概括すると、(1)引込み線・交換駅がある、(2)車庫・工場がある、(3)建物密度を保ちつつ、走行する模型列車に対する視線は確保したい、といった感じです。

これを受けて、今回は、VRMをリアル鉄道模型レイアウト設計に活用する場合の最大のメリットとも言える、“視線のシミュレート”に注力してみました。

 

 

 

平面図やイラストでの設計検討では、完成したレイアウトに目を向けた際に、どこが見えてどこが隠れてしまうのか、正確に把握するのは容易ではありません。VRMを使うことによって、いろいろな視点からの見え方を適時確認しながら、設計を進めることが可能になります。

 

本館“VRMovies”にて、このレイアウトから生成したVRM動画を掲載しておりますので、合わせてお楽しみください。

 

<左/引込み線側から俯瞰>

<レイアウトを貫く道路に沿っての俯瞰>

使用部材例

向かって右手の交換駅は、カーブに面しているため既成品が使えません。加えて、経路中最急となるC243-45と接するため、クリアランスに注意が必要です。

この他、今回のプランは全体的に曲線的な切り出しを多く必要とする構成となっています。下掲載の設計図を拡大印刷していただくか、ご要望があればDFX形式の図面を提供しますので、それを型紙に使って工作してください。

 

メーカー 部品名 数量
TOMIX S18.5 2
TOMIX S33 2
TOMIX C243-15 2
TOMIX C243-45 7
TOMIX C280-45 3
TOMIX C541-15 2
TOMIX PRX140-15 1
TOMIX CPR317/280-45 1
TOMIX エンドレール(LED) 1
TOMIX 複線機関庫 1
TOMIX 木造跨線橋 1
TOMIX 商店 3(※)
TOMIX 角店 2(※)
TOMIX 近郊住宅 1(※)
KATO 鉄道官舎 3(※)
KATO 地上駅舎 1
KATO ガードレール 適量
KATO 信号・方向板 適量
KATO 道路アクセサリー 適量
GM 電柱 適量
GM 三燈式信号機 1
GM プラント工場 1
GM 踏切 2セット

左記数量は一部の例外を除いて部品の実点数です。パッケージ数ではないことにご注意ください。

植生素材やフィギュアの類はリストアップしていません。

※ あくまでも部材例として。TOMYTEC街並みコレクション等に適時置き換えて考えてください。サイズ的には現物合わせで十分誤差が吸収できます。

 

設計図

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<レイアウター図面>

左画像は縮小表示されています。右クリック→名前を付けて画像を保存、していただくと原寸の約1/4のサイズになります。4倍に拡大していただくと、そのまま設計図面としてご利用いただけます。

 

より詳細な図面をご希望の方はご相談に応じますのでこちらにご一報ください。

クリックで拡大表示します

<トラックプラン図>

掲載している設計では、手前側の傾斜道路のために全体を20mm嵩上げしていますが、これは必須ではありません(あった方が見栄えが良いとは思いますが)。

工場のある築堤は対地面比30mm(対ベース50mm)、右手の山は基盤部が最高点で100mm(同120mm)になっています。山は、ライケン盛り等によって、実際は更に20〜30mm高くなるでしょう。

完成予想図

<踏切からの眺め>

<同じ視線に沿って俯瞰>

 

 

今回の設計でこだわってみたのは、

 

(1) 地面に沿って視線を走らせると、奥手の線路が隠れて見えない程度の街並みがある。

(2) 俯瞰すれば、奥手を見渡すことが出来る程度に視界が開けている。

(3) チラリズム的に奥手を覗き込むことにできる視線が確保されている。

 

の三点。

踏切はその典型例で、強いて目立つように高台に配した左手の工場と、右手の街並みを貫く視線が、奥手のもう1つの踏切へ貫くように調整してみた。

これが一直線になっているとレイアウトの狭さを否応なく感じさせられるが、緩やかに沿ったカーブを描くことで、狭さが緩和されると共に奥行きが強調される。

拙著『鉄道模型シミュレーターレイアウト設計入門』の第四章で、このへんの考え方を詳述しているので、参照されたし、と宣伝。

 

 

 

<駅前の眺め>

<同じ視線に沿って俯瞰>

 

 

前述の踏切と、同じ意図を込めつつ異なる手法を採用したのが左掲の駅前からの眺め。

小型レイアウトの定石としては、どちらかというと、手前側に田畑のような開放空間を、奥手に街並みのような稠密空間を配するのがセオリーと思うが、これを敢えて逆にして、貫く視線と視界の広がりの並立を狙った。

 

左下の俯瞰図がわかりやすいかと思うが、線路側から奥手の水田に向かう隙間は、一定の幅ではなく、奥に向かって狭まるように設計してある。

こうすることで、手前側に細やかな演出(左例ではタクシーを拾う乗客)をおこなう余裕を確保しつつ、短い距離で奥行きを錯覚させることができる。

渓谷を正面側から>

ダブルスリップポイントで引込み線を導出した結果、手前側に大きな隙間が残ったので、ここに若干の高低さを設けてみた。その効果は・・・

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この高低差を取り除いた上掲スクリーンショット(クリックで拡大表示)と比較するとわかりやすかろう。

なお、左掲スクリーンショットでは道路の中央線が石壁に突っ込んでいるが、これはVRMの部品仕様と見た目の妥協点でこうなったもので、実施工にあたっては、中央線を向かって右に向かってレイアウト外へと導いて欲しい。

 

交換駅から踏切方向を望む>

跨線橋と手前側のホームは、取り払う手も無きにしもあらず。この場合、外側線は“通過線”として割り切る感じになろう。

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上掲スクリーンショット(クリックで拡大表示)は、プラットホームを取り払い、代わってベースボード面を水面にして土手を造ってみた例。

野一色さんのリクエストは、当初「小川」を含んでいたので、こちらの方がそれに近いかも知れない。

裏側から見ると・・・>

設計ではTOMIX「複線機関庫」を使っているが、これは他に適当な部品がVRMになかったためで必須ではない。

トラックプラン的に両方の車庫へレールを導くのが難しかったため、空いた側には適当にジャンクパーツを詰め込んで、整備スペース的に見せることを想定している。

高台の工場は、GM「プラント工場」を想定しているが、これは結構な存在感のあるストラクチャなので、小型レイアウトに単品で配置するとどうしても浮いてしまう。

これを、高低差を設けつつ、線路を挟んで複線機関庫と対峙させることで、双方の印象の浮き上がりを押さえて、レイアウト左手が町工場地帯であるように感じさせることを狙ってみた。

 

裏側から見ると・・・>

レイアウト奥手は、俯瞰したときの視界を確保するべく、水田風に仕上げている。裏手から見ても、破綻しない構図となるよう、配慮はしたつもり。

アクセントとしてビニールハウスを配置しているが、これはVRM的には漆黒氏作の無理矢理ストラクチャを使っている。

実施工にあたっては、百円均一の店等で手に入る、細身・蛇腹のスポイトを縦に切断するのがいいんじゃないだろうか。ただし、安定しない切断作業になると思われるので、指まで切らないように気をつけて。

ghostは、ここに紹介したレイアウトプランについて、その施工実現性をいかなる場合においても保証いたしかねます。ご承知おきください。

 


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