2008/03/01公開

コンセプト

最急部 R177mm

総延長 主ループ部約2,200mm

スイス東部、レーティッシュ鉄道の主要ターミナルの1つであり、観光地としても有名なサンモリッツ駅の雰囲気を、半ば強引にデスクトップサイズのエンドレスに詰め込んでみました。

特に注力したテーマは概ね以下の通りです。

 

(1) 湖に面した駅であること。

(2) 駅の標高よりも高台に町並み(観光ホテル群)があること。

(3) ターミナル(終着突端駅)であること。

(4) 本線(ダヴォス線)と支線(ベルニナ線)への分岐があること。

 

特にテーマ3〜4は、エンドレス様式のデスクトップレイアウトとは明らかに不適合なのですが、これを大胆にデフォルメすることで組み込んだのが今回の味噌です。

一方で、その代償として最急カーブにTOMIXミニレールのC177を受け入れることになりました。TOMIXファイントラックのカーブ半径177mm以下のレールは、走行可能な車両に制約があります

それ以前に、題材がレーティッシュ鉄道(狭軌/メーターゲージ)であり、原則としてはNゲージでは製品として存在し得ない、という問題もありますが、その辺は、今回のスクリーンショットで例示しているように、箱根登山鉄道(レーティッシュ鉄道とは姉妹提携関係にありますね)の車両を流用するであるとか、思い切って自作してしまう、などの対応をお願いします。C177走行可能な車両の下回りを流用すれば、多分、なんとかなるでしょう。

 

本館ギャラリーにて、動画も公開しています。合わせてお楽しみください。

 

デスクトップレイアウト設計代行依頼はいつでも歓迎しますので、お気軽にBBSメールでご相談ください。

 

 

<全体俯瞰>

<湖側からの眺め>

<山側からの眺め>

使用部材例

VRMパッケージ収録の各種ストラクチャは、基本的に日本の鉄道風景の再現を目的にデザインされています(EuroExpressシリーズを除く)。

今回、スイス(ヨーロッパ)の風景を題材にするに当たり、いわゆる“無理矢理ストラクチャ”の手法を使って、ドイツ鉄道模型ストラクチャ大手FALLER社製品のシミュレートを試みてみました。

これらは、レイアウト上の床面積は概ね一致するように作っていますが、外見は必ずしも一致しません(なるべく近づくようには努力しましたが・・・)。部材リスト中、FALLER社製品については製品カタログへのリンクを張っていますので、そちらで実物をご覧になった上で採用可否をご検討ください。

 

お手元に十分なVRM4環境をお持ちの方は、こちらから作中で利用されている無理矢理ストラクチャをダウンロードすることが出来ます。

メーカー 部品名 数量
TOMIX S18.5 1
TOMIX S70 2
TOMIX S99 1
TOMIX S140 3(※1)
TOMIX C177-30 1
TOMIX C243-45 5
TOMIX C280-15 2
TOMIX C280-45 1
TOMIX C541-15 4
TOMIX PY280-15 1
TOMIX PR317/280-45 1
TOMIX PL317/280-45 1
TOMIX PR541-15 1
TOMIX E(エンドレール) 1
TOMIX 信号所 1
TOMIX スクエアビルセット(ブラウン) 1(計2棟)
TOMIX ペンション 1
TOMIX 鉄骨架線柱 12(※2)
FALLER N212108 Bahnhof Schwarzach 1
FALLER N232261 Altstadthaus 2(※3)
FALLER N222587 Eisenbahn/Straßenbrücke 1
FALLER N222583 Bogenbrücke 1(※4)

左記数量は一部の例外を除いて部品の実点数です。パッケージ数ではないことにご注意ください。

細々としたアクセサリの類はリストアップしていません。

※1 うち1本は、ダミーの鉄橋部を想定。必須ではない。

※2 柱数を表記。内訳は単線4、複線4(2本×4=8)。

※3 無理矢理ストラクチャの都合で同一製品を2つ配しているが、これはお好みで変更していただいて差し支えない。

※4 VRMシミュレーションではガーダー橋になっているが、実物はトラス橋だったような気がするので、とりあえずピックアップ。

 

設計図

クリックで拡大表示します

<レイアウター図面>

左画像は縮小表示されています。右クリック→名前を付けて画像を保存、していただくと原寸の約1/4のサイズになります。4倍に拡大していただくと、そのまま設計図面としてご利用いただけます。

 

より詳細な図面をご希望の方はご相談に応じますのでこちらにご一報ください。

クリックで拡大表示します

<トラックプラン図>

最急となるC177-30は、鑑賞面(図下方向)から見て死角になるので、レールジョイント部の加工に自信がある方は、2つのカーブポイントの間の区間をフレキシブルレールに置き換えてください。入線制約が緩和されます。

PY280、PR541-15は、いずれもダミー線への接続なので、コスト的に割りに合わないという考え方もあろうかと思われます。これらについても、フレキシブルレールに置き換えてやれば、手間は増えますがコストが下がります。

完成予想図

<最も再現したかった眺め>

とりあえず左のような風景を作りたかったのが設計着手の動機。手前に線路があって、駅があって、その屋根越しに高台にあるホテルが見える、みたいな感じ。

ちなみに、今回のシミュレートでは水面(ベース面)と線路設置面の高低差は40mmに設定している。

あくまでも印象論に過ぎないが、30mmは低すぎ、50mmは(湖部が狭いこともあって)あまりに唐突に見えた。手前にあと数十mm、湖を(前景として)作れるのらば、高低差はもう少しあった方がいいのかも知れない。

駅から引込み線への眺め>

前述したようにサンモリッツ駅はターミナルであり、本来この方向は車庫になって行き止まりになっている。

が、実物でも左スクリーンショットのように大きく向かって右へカーブした上で行き止まるので、それをそのままエンドレスへつなげて見た。

見る者の気分によって留置線にも本線にも見える、という点では、工業地域風入換運転レイアウトの応用例ともなっている。

<駅から支線分岐方向への眺め>

逆にサンモリッツ駅から出発方向を見ると、向かって左へ向かう本線(ダヴォス線)と、右へ向かって湖から繋がる川を鉄橋で渡る支線(ベルニナ線)に分岐する。

切り替えることのないポイントをわざわざ使ってダミー線を作ることには、賛否両論があるのではないか、と思うが、左スクリーンショットから右手の鉄橋を取ったらいかにも味気ない(下サムネイルをクリックせよ)ので、これはこれでアリだと思っている。

 

クリックで拡大表示します

高台の町並み>

鉄道模型レイアウト、特にデスクトップサイズのような限られた面積の中では、地形の起伏は唐突なものにならざるを得ず、ましてや高台部に目立つストラクチャを自然に配置するのはなかなか難しい。

左スクリーンショットはその試行錯誤の果てに至ったものであるが、もう一工夫の余地があるような気もしている。

 

ダミー石橋>

奥手の石橋はダミーで、上を通る道路構造は存在しない。配置意図は、拙著「鉄道模型シミュレーターレイアウト設計入門」の作例レイアウトp55で述べている覗き窓効果である。

なお、実際のサンモリッツにはこういう構造はなく、ダヴォス線は駅を出てすぐにトンネルに入る。

この部分もトンネルにしても良かったのだが、ただでさえ狭いレイアウトがより狭く見えるのを嫌って、敢えて開放感がありつつ、レイアウト裏面へと消える列車を自然に見送れることを狙ってこの構造を選んだ。

 

上から見下ろすと>

禁断の裏側からの視線。

VRMのスクリーンショットでは奥行きが表現されないので今一つ魅力が伝わらないと思われるが、ホテル群の隙間から垣間見える駅構造は、見ごたえがあると思う。

これについては、本館動画を参照されたい。

ダミー鉄橋が視線誘導するベストポジション>

この設計を実施工すれば、左スクリーンショットの眺め、つまり、ダミー鉄橋の経路を通じてレイアウトを覗き込むのが、最も自然な(誰もがやりたくなる)視線であろう、と想定した。

この考えに基づき、ストラクチャの位置や向きは、この視点からの見た目が最適化されるように検討している。

 

ghostは、ここに紹介したレイアウトプランについて、その施工実現性をいかなる場合においても保証いたしかねます。ご承知おきください。

 


Webmaster: ghost@nodus.ne.jp