2007/09/16公開

コンセプト

最急部 R249mm

総延長 約7,500mm

(本線7,000mm、引込線500mm)

ご意見箱にて、クロワッサンさんから「60年代から70年代の北海道風のレイアウト」とのリクエストをいただきました。その後、何度かの聞き取りを経て明らかになった、クロワッサンさんの要望は、概ね以下のようなものです。

 

・600x900mmのレイアウトボードを2枚、L字型に組み合わせて使う。

・レールはKATOユニトラックを利用する前提で。

・経路上にループ線がある。

・機関車+客車2,3両程度の収容能力を持つ交換駅がある。

・石炭車4両程度が収納できる炭坑がある。

・4,5件の商店・家がある町が欲しい。

・出来ればレイアウトボード毎に分割収納したい。

 

正直に申し上げると、面積に比してやや欲張り過ぎの感があり、事実、ループ線/交換駅./炭鉱/町を強引に両立した結果、レイアウトの分割収納は(まったく不可能ではないにせよ)工学的に難しいプランに落ち着いた感もあります。

分割収納については、設計者個人の見解としては、レイアウト損壊のリスクを回避すべく、このプランの施工に当たっては、分割収納を試みないことを推奨しておきます。

 

デスクトップレイアウト設計代行はいつでも歓迎しますので、お気軽にBBSメールでご相談ください。

ただし、設計したプランは今回のように必ず公開させていただきますのであしからず。

 

 

<全体俯瞰>

<丘側からの眺め>

<町側からの眺め>

使用部材例

今回は、依頼者のご要望により、KATOユニトラック線路の利用を前提に設計しました。VRMは正式にはKATOユニトラックをサポートしていません。が、I.MAGiC規格のレールは、ユニトラックに近似した寸法体系(I.MAGiC規格の方が一回り大きい)を持っています。今回、これを利用して設計をおこないました。

以下の使用部材見積もりは、TOMIX規格のそれと比べて精度に劣るものとなっている点に注意が必要です。いかなる場合においても、私は以下の部材でここで紹介しているレイアウトプランの施工実現性を保証しません。

 

メーカー 部品名 数量
KATO S62 2(※1)
KATO S62B-B(エンドレール) 1
KATO S124 1
KATO S248 3
KATO R249-15 8
KATO R249-45 13
KATO R282-45 6
KATO R315-45 2
KATO R481-15 1(※1)
KATO R718-15 1
KATO EP481-15L 2
KATO EP481-15R 1
KATO X15L(クロッシング) 1
KATO 鉄道官舎 2(計4棟)
KATO 跨線橋 1
TOMIX 商店セット 1(3棟入)
TOMIX 信号所 1
TOMIX 詰所 1
TOMIX 木造駅舎セット 1(※2)
GM トイレと物置 1(2棟入)
GM 工場付属設備(各種) 1(※3)
GM 踏切 1セット
津川洋行 腕木式信号機2 1
津川洋行 電柱 1(15本入)

左記数量は一部の例外を除いて部品の実点数です。パッケージ数ではないことにご注意ください。

※1 EP481-15L付属の補助線路で賄えるため、別途購入の必要なし。

※2 プラン上、一般の建物として使用。必須ではない。

※3 炭鉱部分のデコレーションに使用。必須ではない。

 

設計図

クリックで拡大表示します

<レイアウター図面>

左画像は縮小表示されています。右クリック→名前を付けて画像を保存、していただくと原寸の約1/4のサイズになります。4倍に拡大していただくと、そのまま設計図面としてご利用いただけます。

 

より詳細な図面をご希望の方はご相談に応じますのでこちらにご一報ください。

クリックで拡大表示します

<トラックプラン図>

今回のプランの肝は、レイアウト向かって右側の、クロッシングレールX15Lを使った擬似ループ線(平面交差部を地形の背後に隠すことで、ループ線らしく見せる工法)と、レイアウト左側の、R249/282による複線折り返し区間上に交換駅を配する妥協です。

が、KATOユニトラック線路の寸法特性上、この両者を両立しつつ、600x900mm x 2枚のL字ボード配置の中でエンドレスループを完結させることは困難でした。これを解決するため、このプランでは、ボード接合部(L字の折れ曲がり部)に最小で100x200mmの直角三角形型の補助板を添えることを前提にしています。

これは、第一にはユニトラックのクロッシングレールが直線長186mmに及び、本プランのような擬似ループの交差部に向かないこと、第二にはユニトラックにはカーブポイントがないため、交換駅の構築に面積を消費し過ぎること、に起因しています。

参考までに、以下に同じコンセプトのトラックプランをTOMIX FineTrackで組んだ例を示します。クロッシングが140mmで可能となること、カーブポイントが使えること、が利点となり、補助板が不要となる上、プラン上築堤区間となる擬似ループ線が右側のボード上で完結するため、ボード単位のレイアウト分割も格段に容易になります。

概して、小面積にトラックプランの詰め込みを組線路で試みる際は、TOMIX FineTrackに軍配があがるように思われます。

が、これは限定的な条件下の話であって、FineTrackとユニトラックの絶対的な優劣とは関係しないと、ボクは思います。

と、面倒な神学論争からあらかじめ逃げておきます。

クリックで拡大表示します

<TOMIX FineTrackで同コンセプトを実現した例>

完成予想図

<擬似ループ線>

このプランで最も目立つ見せ場となる部分は左掲の擬似ループ線。正面側から見る限り、平面交差のクロッシングは丘に隠れるので、走行の印象としては「アレ・・・?、まぁいいか」的な違和感を覚える人もいるかも知れない。

 

北海道のループ線と言えば、やはり山中で高度を稼ぐためのものであって、このプランのように丘陵地で地形を縫うのはおかしい、という考え方もあろうかと思う。

このプランでは、走行車両に対するクリアランス(列車が見える)を優先したが、芝生部分に防風林を植えて、ループ線を走行する列車をチラ見するような設計をおこなっても面白いだろう。

炭鉱への引込み線>

引込み線とは言え、坑道内へとそのまま繋がっているのは妙と言えば妙。本当は、本線とは別に(可能であれば、よりナローゲージの)トロッコ用の線路を敷くべきなのかも知れないが、面積に余裕がないので断念。

 

煙突や坑道手前の構造物(VRMでは逆トラス橋を配している)は、それらしく見えれば、と配したものだが、あまり効果が出ていないようだ。

実施工にあたっては、レイアウト手前方向に向かって、傾斜したベルトコンベアでもスクラッチして、そこに鉛筆の芯を砕いたもの=石炭、でも散らばらせれば、とりあえずは炭鉱に見えるのではなかろうか、と思う。思うだけ。

<駅前商店街と炭鉱労働者住宅>

もう少し推敲が必要な感じもする駅前の町並み。

 

建物をすべて平屋にしたのは、面積的にあまり高さを出せない高山に比して悪目立ちすることを避けてのことだが、いっそのこと割り切って、GMの「商業ビル3F 」のような、ちょっと昭和の感じがするビルをガンガン並べるのも良かったのかも知れない。

カーブ区間中の駅もこう見ると捨てたものではない>

カーブ区間上の駅は、プラットホーム自作の面倒さもあって、敬遠する人も少なくなかろうとは思うが、こういうアングルから見ると、これはこれで味がある、というか、いい感じに編成がしなって停車するので悪くない。想像以上に、一直線に停車した編成というのは、間抜けな感じがするものだし。

ちなみに、この構図に安定を与えているのは跨線橋の功績が大きいので、他の何を省略しても、カーブ区間に駅を設ける際は、だまされたと思って跨線橋を置いてみて欲しい。それだけで随分と印象が変わるので。

 

ghostは、ここに紹介したレイアウトプランについて、その施工実現性をいかなる場合においても保証いたしかねます。ご承知おきください。

 


Webmaster: ghost@nodus.ne.jp