2008/01/19上梓


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その17:架線柱を立てる

便宜上、タイトルを“架線柱を立てる”にしていますが、意図するところは、レイアウトの仕上げとなる各種アクセサリの配置が今回の、そして連載全体を通して最後の課題となります。

レイアウト(ビネット)の中身の製作開始に際して「VRMには(リアル鉄道模型では必須となる)作業順序の制約が基本的にない」ということを書きました。ですから、理屈の上では、最初に何もない更地に架線柱を立てて、それにそって線路を敷く、というような(普通はあり得ない)順序でもVRMレイアウト作りを進めることは可能です。

が、実際には、本連載に示したように、主役級の(ある程度以上の面積を占有する)ストラクチャの配置、レールの敷設、地形の造成で大まかな全体像を完成させてから、前々回述べた樹木の配置や、今回述べるアクセサリの配置に進むのが、もっとも自然な作業順序であろうと思われます。

左記の論点については、こちらの拙稿でも詳しく論じていますので、興味のある方はご参照ください。

架線柱の配置自体のやり方は、これまでに解説してきた部品の配置と、基本的には何ら変わりありません。パーツウィンドウからレイアウトウィンドウに向って好みの部品をドラッグ&ドロップし、必要に応じて向きと高さを整える、の繰り返しです。

<架線中をドラッグ&ドロップする>

<架線柱が立った>

 

 

以前のレイアウト作りで余ったTOMIX鉄骨架線柱が手元にあるので、VRMでもそれを使っています。

簡単な作業ではありますが、たわいもないアクセサリの微妙な配置が、レイアウトの印象を大きく左右することはままります。ここはせっかちにならずに、レイアウターとビュワーを行き来しながら、納得のいく部品配置を探りましょう。

VRMでは、アクセサリの配置をいくらとっかえひっかえしても、部材を汚損する心配がありません。これこそVRMをレイアウト設計に利用する最大のメリットと言えますから、そのメリットを最大限に享受してください。

架線を張る

国内に限って言えば、鉄道模型レイアウトにおける架線は省略されるのが一般的です。ですから、架線柱を配置した時点で完成、としても良いのですが、もう少しだけ遊んでみましょう。

 

筆者自身は、走行前提のレイアウトは架線は張らない派、ディスプレイ前提のビネットには架線を張る派、です。

VRMでは、簡単な操作で架線柱の間に架線を張ることが出来ます。1つには、リアルレイアウトに架線を張らないのであれば、せめてバーチャルレイアウトでは張ってみようと意味合いで、もう1つには、バーチャルレイアウトで試してみて、いい感じであればリアルレイアウトにも架線を張ってみよう、という意味合いで、触れておくことにします。

<架線敷設ツールを使う>

 

左スクリーンショットにもあるように、VRMでは架線の他に、電柱間の電線と通信線も扱うことができます。

架線は〔ツール〕の〔架線敷設ツール〕を使って張ります。架線敷設モードでは、〔オプション〕で敷設するカテナリ方式を選ぶことが出来ます。ここでは〔シンプルカテナリー〕を選択しています。

レイアウトウィンドウに目を移すと、これまでレイヤーで指定した色で表示されていた部品が、すべてグレー表示になっています。その代わりに、架線柱の架線を取り付けるジョイント部分に、水色の□が表示されます。

この□からマウスをドラッグすると、下掲スクリーンショットに示すように、マウスカーソルに向かってガイドラインが表示されます。

<ガイドラインが伸びる>

 

マウスドラッグに合わせてガイドラインが伸び縮みするので面白いです。たくさん架線を張るときは、結構面倒ですけども。

これを、架線をつなぎたいもう1つの架線柱の□までひっぱり、マウスボタンから指を離すと、2つの□の間が赤い線でつながります。

<架線がつながった>

ビュワーで見ると、下掲スクリーンショットのように、架線柱の間に架線が敷設されたことがわかります。

<架線が敷設された>

 

スクリーンショットではちょっと目立たないですね・・・。

エンドレス構成のレイアウトであれば、線路に沿って配置した架線柱を一周つなげば、架線の敷設は完了です。

今回の作例はビネットであり、架線柱が2本しかなく、これ以上架線を敷設することが出来ません。が、施工に際してはカットモデル的に、もう少し架線を前後に延伸したいところです。これをVRMで表現するには・・・

<架線柱を架線の延伸先に一旦配置して・・・>

<架線をつないで・・・>

<架線柱だけを削除する>

 

 

 

左に示したように、VRMの架線は、一旦張ってしまえば、架線柱を削除してもそのまま空中に残ります。

この性質を利用して、架線を使っていろいろなものをVRMビュワーの世界に“無理矢理”作ることが出来ます。

以下に代表的な作例へのリンクを示します。

 

吊り橋

クレーン

三脚

観覧車

とするとこで対応できます。

 

大枠、作りたかったビネットの姿を、VRMを使って描き出すことが出来ました。次回は、いよいよ連載最終回です。

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