2007/12/13上梓


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その14:山・丘を作る

<崖を右へ伸ばしました>

 

 

レイアウターが示す場所と同じ位置にとりあえず置けば済むストラクチャとは異なり、地形については、いくらVRMビュワーで事前にシミュレーションをしても、実施工に際しては、それを物理的にどう再現するのか(発泡スチロール積層、枠組みを組んでプラスタークロスを貼るetc...)、別途検討が必要になります。

 

そういう意味では「VRMで地形シミュレーションをする必要ってあるの?」という疑問が浮かぶかも知れません。

 

筆者の経験上からは、VRMで見た目として適切な地形の高さや範囲や傾斜具合を把握しておくと、現物合わせで施工に挑むよりも、心理的に楽に作業を進めることが出来る、というのがありますが、これが普遍的なものかどうかは、もう少し事例を重ねないことには何とも言えません、正直なところ。

前回作ったお城の土台となる部分から、右方向へと地形を伸ばし、ビネットの背景となる山の部分を作りました。前回同様に〔整地ブラシ〕を使っていますが、右へ向かって少しずつ高さを増やしています。

レイアウトウィンドウ上では、高さの違いは緑色の(高度がマイナスの場合は青色の)明るさで示されますが、スクリーンショットではわかりにくいかと思いますので、どんな高さを設定したかわかりように加筆したものを以下に示します。

<こんな感じ>

実際にモニタ上で見ると、さほどわかりにくくもない、とは思いますが、ご高齢の方にはちょっとしんどいかも知れません。

 

開発元の方で、レイアウトウィンドウ上の地形表現のコントラストを任意に変更する機能でも実装してくれれば、と思うのですが、現時点では内部実装の都合(VRMは地形の高さを画像の輝度に見立てて内部管理しているっぽいので、コントラストに修正を加える中間翻訳層がそもそも存在していない・・・っぽい)から難しいかも知れません

これをビュワーで見ると、以下のような感じになります。

<模型列車の背景に山が出来た>

かなり、それらしくなって来ましたね。ついでなので、背景に続けて前景も作ってみましょう。

本連載の作例は、ビネットである関係上、運用上はあり得ない機関車+客車1両、というミニマムなものになっています。このグダグダな印象を少しでも隠すために、向かって右端、客車の終端の手前に丘を作って視線を遮ってみましょう。こうすれば、ビネット上には2両しか載っていないけれども、見えない部分に後続の編成がいるような印象を醸し出せるはずです。

左に書いていることは、ビネット造営上のセオリーの1つであって、VRMで必ずこうせねばならない、という性格の話ではありません、念のため。

<たとえばこんな感じに>

これをビュワーで見ると、以下のようになります。

<客車の終端が隠れた>

地形テクスチャーも変えてみる

せっかくですから、現時点ではコルク地(砂地)を模している地形テクスチャーについても、それらしく手を加えてみましょう。

ビネット内部に着手する前に、ビネットの外が緑(芝生風)なのが興をそぐので、これを変えましょう。ボード外の膨大な面積をチマチマと塗り替えるのは手間ですが、こういうときは〔地形ツール〕の〔テクスチャー置換〕を使います。

まぁ、左上の砂地状態でもそれなりに格好いいですけど、やっぱヨーロッパの風景っつーと緑がいるよね、と思うのはボクだけですか?

<テクスチャー置換メニュー>

この機能を使うと、特定の(範囲内の)テクスチャーをいっきに他のそれへ置き換えることが出来ます。〔テクスチャー置換〕をクリックすると、下に示すダイアログが表示されます。

<テクスチャー置換ダイアログ>

本稿では、ビネット範囲の外側を均一に塗りつぶすためにこの機能を使っていますが、本来は、大きな面積を同一グループのテクスチャーで塗りつぶす場合に、グループ内のテクスチャーをランダムに再配置するのに使ったりするのがテクスチャー置換の主な用法です。

 

たとえば、一旦0番で芝生にしたい部分を塗った後に、選択範囲0〜0、置き換え範囲0〜7とやってやると、最初に0番で塗った範囲がランダムに0〜7番に置き換えられて、パターンの単調さを防ぐことが出来ます。

地形テクスチャーが0〜63番の番号で管理されているのは、以前に解説した通りです。テクスチャー置換は、この管理番号を使っておこないます。

今やろうとしている例は、芝生(画面左上0番テクスチャー)を、グレーの下地(赤枠で囲まれている54番テクスチャー)に置き換えようというケースです。この場合〔選択範囲〕の〔開始番号〕〔終了番号〕は共に“0”、〔置き換え範囲〕のそれは共に“54”にします。

この状態で〔OK〕をクリックすると、レイアウト上の0番テクスチャーがすべて54番テクスチャーに置き換わります。

<作品っぽくなってきました>

不思議なもので、背景が何色かによっても、レイアウト/ビネットの印象って変わるんですよね。

 

そういう意味で、今回は考慮していませんが、読者諸兄がご自身のレイアウト設計をおこなわれる場合は、本稿でグレーにした部分を、皆さんのお部屋のレイアウト/ビネット設置場所の色に合わせてやると、より施工後の雰囲気をリアルに把握することが出来ます。お試しあれ。

あとは、ベースボードを作ったときと同じ要領で、背景の山の部分と前景の丘の部分にそれらしいテクスチャーを割り当ててやります。

とりあえず(気に入らなければ後でいくらでも変更できますから)背景にはまばらな草地を、前景には芝生を割り当ててみましょう。

<気分は塗り絵感覚>

テクスチャー配置を「塗り絵」に譬える元ネタは、鉄道模型シミュレーターレイアウトコンテスト2007のhirochi氏作「SD・東京ぬりえ」です。

 

同作は、本連載が扱うようなリアル鉄道模型施工前提のVRMレイアウトとは直接は関係しませんが、VRMならではの遊び方として面白い例です。こちらに拙稿レビューがありますので、ご参照ください。

この結果、ビュワー画像は以下のようになりました。かなりそれっぽく仕上がってきましたね。

<今回の作業成果>

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