2007/12/04上梓


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その12:建物を持ち上げる

前回、築堤を作ったことによって、お城(もどき)がその背後に隠れてしまいました。これを適度に持ち上げて、見た目の良い高さを与えてやることにします。

つまり、今回のテーマは建物(ストラクチャ)に高さを与え、基準面に対して持ち上げる方法について、です。

<持ち上げたい部品をクリックして・・・>

<オプションで高さを入力する>

本稿で扱う作例では、持ち上げる建物がグループ化された無理矢理ストラクチャになっていますが、単一部品の場合であっても手順は同じです。

手順は至って簡単です。

高さを与えたい部品をクリックして選択し(選択された部品は上掲レイアウター画面のように白色表示になります)、この状態で〔オプション〕の「高さ」欄に任意の数値を入力すればOK。

「高さを固定する」にチェックが入っていなければ、数値を入力する前に、チェックしておくのを忘れないようにしましょう。

<持ち上げ過ぎ・・・@>

左スクリーンショットは、お城(の下面)を対地100mm持ち上げた場合の例です。

一見馬鹿げているように思われるかも知れませんが、相応しい高さが直感的にわからない場合は、一旦このように極端な数値を入れてみて、そこからの対比で設定すべき高さを探ることが出来ます。

VRMのメリットは、こういう試行錯誤をするところにあるので、このような“失敗”を恐れる必要はありませんし、むしろ歓迎すべきです。

ここで重要なのは、持ち上げることそれ自体、よりも、何通りかの高さを試してみて、自分が作りたいレイアウト(ビネット)に相応しい高さをみつけることにあります。

土台となる構造(この場合、線路の裏手の山/崖)を作る前に、こういった実験をおこなうことが出来るのが、VRMを鉄道模型レイアウト設計に利用する最大のメリットです。

以下、その実験結果をご覧いただくことにしましょう。なお、築堤&模型列車との関係がわかりやすいように、作業用カメラ列車の視線を、ビネットを真横から捉えることが出来るように変更しています。

<対地20mm>

<対地40mm>

<対地60mm>

<対地80mm>

後述するように、本作例ではお城の対地高を60mmにします。

左スクリーンショット比較を見る限りでは、特に車両との対比で40mmの方が相応しく見えるかも知れませんが、これはまだお城が接地する地面を作っていないから(お城は例によって宙に浮いている)です。

次回以降、線路を宙に浮かせてから土台となる築堤を作ったように、お城の下に模型列車の背景となる崖を作っていきます。

この順序の自由さが、VRMを使って鉄道模型レイアウトを設計していく面白さであり、また、馴れるまでは若干戸惑う部分でもあろうかと思います。

 

もちろん、VRMでは、いずれの場合も築堤や崖を作ってから、線路や建物を配置することも出来ます。

が、VRMのメリットを活かすには、先に目立つ部分(模型列車の載る線路や、主題となる建物)を配置してから、帳尻あわせで地面の高さを設定した方が良い、というのが筆者の持論です。

本作例では、上の実験を経て、お城の高さとして60mm(上掲3枚目)を採用することにしました。

部品毎に異なる高さの基準面

VRMの世界では、レイアウターの〔オプション〕で指定する高さが、それぞれの部品のどの部分の高さとなるのか、部品の種類によって異なりがあります。

本連載で登場したもので言うと、築堤は、線路の載る部分、すなわち頭頂部の高さが〔オプション〕の高さと一致するのに対し、グループ化した部品や橋脚は、接地面、すなわちモデルの足元が〔オプション〕の高さと一致します。

これは、それぞれの部品の最も一般的な利用形態にあわせて決められているようです。築堤部品の高さは、その上に載る線路のそれと揃った方が、結果的にわかりやすい、といったように、です。

が、この仕様は、逆にVRMに馴れるまでは初心者に戸惑いを感じさせるようです。とりあえずは、各自でいろいろ試してみて体で覚えるのが良いと筆者は思うのですが、事前にちゃんと把握しておきたい、とおっしゃる方は、開発元が公開している部品総合カタログを参照してください。数値情報の読み方は、I.MAGiC VRM News Vol.100で解説されています。

また、VRMユーザーによる以下の論考が、カタログを利用する上で一助になると思われます。

 

寸法はどこに書いてある?such a cool

VRM4部品カタログ図解Rosso Laboratory

 

散々VRMを喧伝しておいてアレゲですけれども、このパラダイムを受け入れ難く感じる方には、あまりVRMはお奨め出来ません。

すくなくとも、レイアウターが3D化されるのを待った方が(そういう日が来るかどうかはともかく)賢明かも。

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