2007/11/11上梓


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その7:ストラクチャを置く(後編)

<無理矢理再現を試みているお城>

VRM部品として存在しないものを敢えて組み込もうとしているために面倒なことになっていますが、TOMIX製品を使う限りにおいては、やることは部品を1つレイアウトウィンドウにドロップするだけです、念のため。

 

が、現実に鉄道模型レイアウトを設計するに際し、すべてTOMIX製品だけで作る、というのも非現実的な気がしますので、やはり無理矢理ストラクチャの考え方は知っておいて損はないと思います。

 

ポイントは、見た目の再現に必要以上にこだわらないコト!!

 

…既に言い訳がましいですね。

前回に引き続き、レジン製お城風置物の、無理矢理ストラクチャによる再現を試みます。

上掲写真に、アバウトな寸法を書き加えてみました。間口100mm、奥行き70mmは、20mm四方に設定したレイアウトウィンドウグリッドの、それぞれ5つ分と3つ半分に当たります。テラスの高さ30mmと主塔部の高さ80mmは、それぞれ「橋脚」部品の高さ設定で対応します。

<とりあえず1つ目の橋脚>

本文中では「高さ」という言葉が2つの意味で使われています。1つは“橋脚の見た目の丈”であり、もう1つは“それぞれの部品の接地面の高さ”です。

 

この2つはまったく異なるものですから、本来は別の用語を当てて然るべきですが、VRM付属のマニュアルでも、それぞれを「高さ」と表記しているので(厳密には前者は「橋脚の高さ」と呼ばれています)本稿では、独自の用語を割り当てないことにしました。

まずはテラスから作っていきましょう。30mmの高さを設定したレンガ橋脚を〔時計周り回転22.5度〕を4回繰り返し、90度寝かせたのが上の状態です。

ここに、次々と橋脚を足していってお城(っぽい形)に近づけていくワケですが、この状態で1つやっておくべきことがあります。

<高さを固定するにチェック!!>

高さの固定は、複数部品を選択した状態のポップアップメニューに表示される〔高度固定設定〕によっても可能です。

 

むしろ手間から言うと、予め使う部品をパーッとレイアウトウィンドウ上にバラ撒いておいて、それらに一気に〔高度固定設定〕をやってから、無理矢理ストラクチャの組み立てを始めた方が楽かも知れません。

無理矢理ストラクチャに使う部品は、すべて〔オプション〕の〔高さを固定する〕にチェックを入れておくようにしましょう。

ここにチェックは入っていない状態(=ドロップ直後の初期状態)の部品は、自分が置かれた位置に他の部品があった場合、その上に自動的に載ります。つまり、自分の下にある部品の分だけ高さが増します。無理矢理ストラクチャは、部品を重ね合わせて作っていくので、この機能が邪魔になります。

〔高さを固定する〕にチェックを入れておけば、部品を重ねて配置しても、どちらかがどちらかの上に載るということが起きなくなります。

<さらに2つ橋脚を加えた状態>

繰り返しますが、重要なのは、レイアウト製作に利用する部品の占有面積をレイアウトウィンドウ内でほぼ正確に把握することであり、VRMビュワーにおける見た目を実物モデルに似せることではありません。

 

そこにこだわると無駄なエネルギーを消費するので、そこらへんは賢明かつ適当に手を抜きましょう。

高さを固定した「れんが橋脚」を、モデルのテラスの形状に合わせつつ3つ並べたのが、上掲スクリーンショットの状態です。横幅は、モデル相当のグリッド5つ分(100mm)に達していますね。

少し気が早いですが、一旦VRMビュワーを起動して、これがどんな風に見えるのか確認してみましょう。

<テラス部分のみ>

これだけだと、何だかわかりませんね。

では、続けて主塔部分を加えていくことにします。今度は、ポップアップメニューから〔80.0mm〕の橋脚の高さを設定した「レンガ橋脚〕を置いていきます。

<80mmの高さを設定>

<えいえいやぁ、と並べてみました>

厳密にいうと、城の背面側の城壁に、60mm高のれんが橋脚も使っていますが、雑多になるので本文では触れていません。

奥行き(ウィンドウ縦方向)がグリッド3つ半、つまり70mmに収まるように、それっぽく並べてみた状態が上掲スクリーンショットです。

さて、ビュワーではどのように見えるでしょうか?

<お城…なのだろうか?>

<並べて比べてみよう>

まぁ、それっぽくなりましたね、なりましたよね!!

 

重要なのは、見た目ではなく(あぁ、言い訳臭い)、レイアウトボード上でこのお城(モドキ)が占める割合が実物のそれを反映していることです。これが確認できれば、以降の設計作業を安心して進めることができます。

<比べてみよう>

機関車とお城の大きさの比率を鑑みるに、及第点には達しているのではないかと。

部品の“グループ化”

以下の手順は、必須ではありませんが、“無理矢理ストラクチャ”を扱う上で知っておくと便利な機能です。

無理矢理ストラクチャは、言い換えれば「2つ以上の部品で構成されたストラクチャ」です。そして、作業しているユーザーは、それら複数の部品を「1つのストラクチャ」と見做していますが、VRMレイアウターにとっては、「複数の部品」が雑然と並んでいる状態になっています。

ここで何が問題になるかというと、たとえば、本稿で例に示している「お城(モドキ)」を、上掲スクリーンショットの位置からレイアウトボードの右端へ動かしたい場合です。

ユーザーは「お城」を移動させようとしますが、VRMレイアウターにとっては、あくまでもたくさんある「れんが橋脚」に過ぎません。このズレが、とても面倒なことになってきます。

これを解決するのが“グループ化”機能です。

<お城を構成する部品をすべて選択する>

ラバーバンドで複数部品を選択した状態から、このまま複数部品を移動させることも、実は出来ます。そのような意味で、グループ化は必須ではありません。

 

が、実際には、レイアウト設計が進むにつれて、レイアウトウィンドウ上はたくさんの部品でごったがえしてきます。その状態で、無理矢理ストラクチャを構成する部品だけを漏れなく選択するのは次第に困難になっていきます。

 

作業の早い段階でグループ化を済ませておくと、無理矢理ストラクチャをVRMの収録部品と同じ間隔で扱えるので、この機能は活用するに越したことはありません。

まず、グループ化したい部品(この例だと、お城モドキを形作っているTOMIXれんが橋脚)をすべて選択します。

レイアウトウィンドウ上の何もない場所でマウスの左ボタンを押し(離してはいけません)そのままドラッグすると、白い長方形の枠がマウスの動作に合わせて大きくなったり小さくなったりします。この枠を“ラバーバンド”と呼びます。

このラバーバンドの枠内にある部品は、白色表示に切り替わり、選択された状態になります。

<グループ作成メニュー>

グループ化する部品の一部に〔高さを固定する〕のチェックが未設定のものが混じっていると、後々面倒なことになります。

 

そこで、実際にグループ化をおこなう場合は、〔グループ作成〕をおこなう前に〔高度固定設定〕をおこない、すべての構成部品が〔高さを固定する〕チェックの入った上体にしてしまうのがセオリーです。

グループ化したいすべての部品が白色表示になっている状態でマウスの左ボタンから指を離します。そして、白色表示になっている部品の上でマウス右ボタンを押し(離してはいけません)ポップアップメニューを表示させます。

ここで、上掲スクリーンショットに示した〔グループ作成〕にマウスカーソルを合わせ、右ボタンから指を離します。これで、選択されていた部品が1つのグループにまとめられます。

<レイヤーパレットにもGroupが出来ている>

ここでレイヤーパレットに目を移すと、“Group-(n)”というのが出来ているはずです。(n)には連番数字が自動的に入ります。この例では、レイアウト上に作った最初のグループなので、1になっています。

このGroup-1をクリックして開いてみると…

<Group-1にお城モドキを構成するレンガ橋脚が含まれている>

Group-1が、9コの「れんが橋脚」からなることがわかります。グループ化に成功した証です。グループ化した部品は…

<1つの部品であるかのように扱える>

その他の部品と同様に、ドラッグ操作で丸ごと移動させることができるようになります。

せっかくなので…

<グループに名前を付ける>

グループ化した部品は、左スクリーンショットのポップアップメニューにも写っている〔グループ解除〕を選ぶことで、いつでも元通りのバラ部品に戻すことが出来ます。

 

逆に言うと、一旦グループ化した無理矢理ストラクチャに微調整をおこないたい場合…本稿の例で言えば、たとえばお城の塔の高さをもっと高くしたくなった、など…は、一旦この〔グループ解除〕をやって、バラ部品に戻す必要があります。

“名実”ともに「お城」にしてあげましょう。

 

あ、「モドキ」つけるの忘れた!

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