2005/01/04

前回の報告はこちら

勾配区間を作ってみた

お正月に、ボーッと第三期レイアウトを眺めていたら発作的に勾配区間を作りたくなりました。特に理由はありません。元来、発作というのはそういうものです。とは言え、このまま発作的にレールを嵩上げするのは「VRMからNゲージレイアウトを作ってみよう」と謳う当Webの趣旨に反しますので、まずはVRMでシミュレートしてみます。

<第三期レイアウト・プランE>

<左側から>

<右側から>

 

 

なんとなく駅構内に800系つばめを置いてますが、特に深い意味はありません。

レイアウト中央を貫くリバース区間を、3灯式信号機がある辺りを中心にレール設置面を30mmほど上げてみました。VRM3・5号所収の築堤部品で足元を補ったのが上掲スクリーンショットです。一部、築堤に穴を開け、石組みのアーチ橋でも組み込んでやると、如何にも!!な感じになりそうです。よし、やるか・・・と、その前に。

VRM0号所収のレンガアーチ橋を使うべきところですが、ちとVRM部品の方が大きすぎるので見送りました。

VRMの勾配誤差問題を斬る!!

実は今日の本題はどっちかと言うと「勾配区間を作った」ことではなく、「VRMで勾配区間を作るのは実際のトコロどーなのよ?」という方に軸足があります。と言うのも、これまであまり議論の俎上に乗ったのを見かけないのですが、VRMではレールに勾配をつけてもレイアウター上での水平方向の距離に変化がありません。言葉ではピンとこない方のために下に図解します。

思うに、VRM4でもこの点は変わってないと思うんですが(買ったけど、まだインストールしてない)。

<上があるべき姿、下がVRMの実装>

Nゲージの道床付レールに勾配を設けた場合、レール自体の長さは変化しないので、必然的に水平方向の長さは左図の二本の青線間だけ縮むことになる。

一方、VRMでは水平方向の長さ=レイアウターでの見かけ上の長さは変化しないので、結果的にレールが伸びたことになる。

つまり、勾配区間については、VRMレイアウターで見る水平距離と、実際にレイアウトボード上にレールを敷いた際の水平距離には当然のことながら誤差が出ることになります。これが頭の片隅に引っ掛かっていたので、第一期・第二期ともにレイアウト内に勾配区間を敢えて作ろうとしなかった、というのが実は本音です。しかしまぁ、いつもフラットベースばかりってのもなんだから、試しにやってみるか、みたいな感じで。

もちろん、デスクトップレイアウトに勾配を作ると勾配率が大きくなりすぎるから、も大きな理由ですが。

で、何事も実践よりも理論が先行するghostとしては、まず、VRMレイアウターの勾配区間の見た目の水平距離と、Nゲージにおけるそれとの間にどのくらいの誤差が生じるものなのか、試算してみることにしました、数学苦手なんですけどね、特に三角関数とか。如何せん、以前に本館で「上昇カメラ」というネタをやった際に、64mmストレートがびょ〜んと延びるスクリーンショットを作って以来、なにかもやもやとしたVRMの勾配区間に対する不信感のようなものが残っていたワケです。それを今回、解消しようかと。

実践より理論が先行する=臆病の異名也

頭の良い人には既にオチが見えていて失笑を買っているような気もしますが、阿呆なghostは続けます。

ここでは、リバース線奥手のC280-45 × 3本で構成されたカーブを使って30mm登ると考えてみることにします。まず勾配率ですが、勾配率=上昇高÷経路長で、経路長は半径280mmカーブを135度進むので、280 × 2 × π × 135/360 = 約660mmです。なので勾配率は 30 ÷ 660 = 約4.5% ということになります。鉄道で一般的に使う単位にすれば 45‰(パーミル)です。レイアウトベースに対する仰角は勾配率のアークタンジェントを取ればわかります。計算すると約2.60度。Nゲージの勾配率としては、無茶ではないにせよ、結構急な登りです。まぁ、なんとかなるでしょう。

2.6度という角度は、直感的には「そんなもんなの?」という気もしますが、66‰の碓氷峠ですら傾斜角は約3.8度だって言いますから、まぁこんなもんでしょう。角度ってヤツは数字の見た目と実態が素人目に食い違いやすい数値ですな。

ただし、これは660mmが直線の場合の話です。カーブ区間を考慮して考えるともう一工夫いります。単純化して考えると、C280-45 × 3本 で 30mm 登るということは、半径280mmの円の中心角135度に対する弦が30mm登る、と考えてよさそうです。流石に言葉で書くとイメージが湧きにくいので以下に作図します。

<作図してみた>

多分、作図・計算に間違いはないと思うんですが、怪しいトコロに気付いた方は早目に突っ込んでください、恥ずかしいので。

弦の長さ、すなわちカーブ区間の一方の端からもう一方の端までの直線距離は約517.37mmになります(上図赤線)。この直線が、何度かの仰角を得ると30mm登るということは、517.37mm × sin (求める仰角) = 30mm となります。で、この式を解いて仰角を求めてやると、3.32度になります。で、この 3.32度の余弦を 517.37mm にかけると、このカーブ区間に30mmを登る勾配をつけた場合の、カーブ区間の端と端の水平方向の直線距離(上図青線)がわかります。答えは 516.50mm。この値と元の弦の長さの差こそが、求めたかったVRMレイアウターが表現出来ていない「誤差」になります。517.37 - 516.50 = 0.87mm。

もちろん、計算したのはghostではなくExcelです。

 

・・・・・・・・(゚∀゚)!!

 

一所懸命に普段使わない頭を使ってコネコネ計算した結果、誤差は 1mm に満たないことがわかりました。これなら Fine Trackレールの馴染ませつなぎの範囲内ですな。と言うか、Nゲージとしては急勾配なこのケースでこの誤差であれば、VRMレイアウターがいちいちこれを考慮しないのもさもありなん。あぁ、無駄な時間使わずにVRMを信じときゃ良かったよ。っつーか、正月からこういうことをしている自分が結構好きです、ハイ。

ちなみに手前側、C243の区間でも誤差は1mm弱と判明しました。結局、気になって計算してんじゃん、オレ。

グダグダ言ってないで、やる!!

となれば論より証拠・・・いや、コレに限って言えば最初からやってみた方が早かったような気もしますが・・・実装してみます。リバース区間を固定していた釘を抜いて、レールの下に 5mm〜30mm で適当に切り出した発泡スチロール製の橋脚(?)をブチ込んでみたのが下写真。前段までの理屈っぽさがウソのように適当ですが、まぁ、こんなもんです。

<右側から>

<左側から>

まぁ、これは試験走行のための仮橋脚なので・・・ということで勘弁してください。

さて。

ご記憶の方も少ないと思いますが、このリバース区間の特に 243mm カーブは、レールを仮置きした際の試験走行で TGV6両編成がカーブ内側へ向かって「ロン」した「魔の区間」でありまして、さらにここへ勾配を設けるというのも我ながらどうかとは思います。が、実は、そもそもこの区間はいずれのカーブ区間も馴染ませつなぎの結果、曲率がより厳しくなる方へ歪んでいたので、勾配化によって曲率が緩和されるのではないか、という淡い期待も込めておりました。

上にぐだぐだ書いた計算は、カーブ区間が接続部のない剛体と仮定した場合の話。

実際には区間全体の応力とジョイントのたわみがあり、特に当レイアウトの場合はそもそもレールをカーブ内側にたわませることで無理矢理接続していたので、勾配によってそのたわみがゆるむ結果となりました、とさ。

改めての試験走行の結果ですが、案ずるより産むが易し、と申しますか。問題の TGV を含め、先だってデッチ上げたプッシュプル列車もフルスロットル状態ですらサクサク通過してしまいました。M車が編成の一方に寄っているコイツらで問題なけりゃ、どんなヤツを入線させても(リバース線に収まりさえすれば)大丈夫かな、と。なんか、いろいろ計算しながら一喜一憂していた自分が本当にバカみたいな話です。

車輌が乗っかった様子は後日のお楽しみ、と言うことで。

ストラクチャ作りもボチボチと・・・

上掲写真にもチラッと写っていましたが、まだ組んでいなかった FALLER のストラクチャを作りました。カフェ風のヤツには、思いつきでフィギュアを2体も奢ってしまいましたが。しかし、なんというか、思っていたより小さいです。駅に重厚でデカいヤツを選んだせいで、余計にそれが目立ちます。

FALLER N232224 

Landengeschaft und Einfamilienhaus

(Shop and house)

まぁ、元々駅前は寂しげだったので、これも予定調和だろう、と同じく FALLER のストラクチャを3つほど追加購入しました。いや、なんというか、年末に意外な臨時収入があった(わかる人はわかるでしょう)ので、それを注ぎ込んだだけなんですが。

 

最後になりましたが、本年もひとつよろしくです、ハイ。

マジ半分・ネタ半分です。きっとウソもいっぱい書いてます。そこらへん適当に読んでください、よろしく。

 


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