2004/09/13

第三期レイアウト施工宣言

今度は欧州風レイアウトを作ります。

と言うと、なんだか旅行してきた勢いで悪ノリしているような感じでアレですが、話は逆でして。第二期レイアウトが完成した時点で、実はKATOのTGVを購入しておりまして、今回の欧州旅行は、レイアウト製作のための取材を兼ねていた、と言うのが真相です。ウソ臭いですか?、信じてくれなくてもいいです、ハイ。

 

欧州旅行の詳細(?)については本館の方でボチボチご紹介していく予定です。

パリの鉄道模型店に行って来ました

さて、レイアウトの話はちょっと横へ置きまして、いきなり脱線します。シャモニー(Chamonix)でモンタンベール(Montenvers)登山鉄道に乗った帰りに、何となく雑誌屋に寄ったことから話は始まります。「雑誌屋」というのも変な言葉ですが、ヨーロッパでは一般的に背閉じの書籍と中綴じの雑誌が区別されて扱われるため、前者を扱っている店を本屋と呼ぶなら、後者は雑誌屋、としかいいようがありません。それはさておき。

で、思わず鉄道雑誌、特に鉄道模型雑誌を読めもしない(ghostはフランス語もドイツ語もダメなので)のにいろいろ買ってしまったワケです。

 

シャモニーはフランス南東端、イタリア・スイスと国境を接する高峰モンブラン(Mt Blanc)の麓の街。モンタンベール登山鉄道についてはまた後日に本館の方で。

シャモニーについてはこちらがまとまってていいんじゃないかと(文字化けする場合はエンコードをShift-JISにしてみましょう)。

<現地で買ってきた鉄道雑誌>

 

左の二冊はスイスで購入したものでドイツ語。他はフランスで買ったヤツ。値段は日本円で800円〜1500円くらい。水野良太郎氏も書いておられましたが、日本の同様の雑誌にくらべて、レイアウト作例写真や製作技法が充実しているように思いました。

で、こういう雑誌には当然のことながら鉄道模型店の広告がたくさん載っているワケですが、驚いたのはパリにたくさんの鉄道模型専門店がある、ということでした。欧州で鉄道模型というと、やはりドイツが本場という勝手なイメージがあったので意外に感じたワケですが、今回の旅程では帰国前の3日間をパリで過ごすことになっていた(もちろん、妻の買い物の都合です・・・)ので、寄ってみることにしました。

行ってみたのは日本でも観光名所としてよく知られているムーラン・ルージュ(Moulin Rouge)の側にあるTRANSMONDIAというお店。Ru de Douaiという楽器店が建ち並ぶ小道に三軒並ぶ鉄道模型店の一軒で、この店がN・Zゲージを扱っており、他の店はHOの専門店と、それ以上のゲージを扱う店になっています。

 

パリ以外の主要な街々にも鉄道模型店が点在する他、隔週程度でフランス中を巡回する直売兼中古品取引会のようなものが存在するようです。後者はghostがパリ入りする前日に投宿先のすぐ側で開催されていたようで、無念なり。

<左写真手前の赤いひさしがTRANSMONDIA

同じ通りの角には謎の日本料理店(右写真)が・・・>

 

唐突ですが、ここで役立つフランス語講座です。とりあえず、コレだけ覚えておきましょう。

 

じゅぬこんぽんぱ るふろんせ

ぷべーぶぱるれー あんなんぐれ?

 

 

ちなみにフランス語で綴ると・・・

Je ne comprends pas le français.

Pouvez-vous parler en anglais ?

「私はフランス語がわかりませんので英語で話してもらえませんか」みたいな意味です。フランスはある意味で中華思想の権化のような国なので「うぃ」とか返事されてそのままフランス語モードの場合も多々あるんですが、とりあえず困ったときのおまじないとして覚えておいて損はありません。

幸いなことに、お店の方は英語が達者な上にとてもフレンドリーでした。しかも、素敵なマダムがお二人!!

 

【中華思想】

古代中国大陸の王朝が自国を世界の中心と考え周辺国を属国とみなしたことから転じて、自国の文化を至高と考え他国の文化を見下す傾向を指す言葉。

別にすべてのフランス人がそうだというワケではないですが、そういう傾向が強いのは確かです。


<TRANSMONDIAのマダム>

 

 

ご本人からWeb晒しの許可はいただいております、念のため。

 

帰国してから知ったのですが、この店はオリジナルの模型もリリースしているみたいです。

「KATOはきっと年内にはTGVタリスを出さないわよね」といきなり軽いジャブを食らわされつつ、ストラクチャについていろいろアドバイスもいただいたりしながら、ついつい2時間も長居してしまいました。で、手持ちの現金をはたいて買ったのが、ARNOLD製のSNCF(フランス国鉄)BB25100電気機関車。

 

ARNOLD SNCF BB25100>

 

SNCFの電気機関車と言うと、CC 6500に代表される切込みの入った、ゲンコツ型とも呼ばれるフェイスのタイプが印象的なんですが、TGVと並べて自然に馴染むことを目指して敢えて地味な渋めの機関車をチョイスしてみました。日本のED6x系を思わせるフォルムに惚れてしまったワケでして・・・。

さて。

長い前振りだったんですが、ここからが本題(?)です。かの鉄道模型店を後にして、中座していたパリ6駅巡りを完遂した後、意気揚々とホテルの部屋に戻ってじっくりと機関車を眺めてビックリ。

 

バッファが1個ないやんッ!!

 

ちゃんとお店でデモ走行もしてもらっただけに大ショック。舞い上がっていたのはもちろん、日本の車輌にはない機構なので、思い切り見落としてました。情けないやら悔しいやら、悶々とすることしばし。

 

一般に欧州の鉄道車両は日本のような自動連結器ではなく、リンク式と呼ばれる引っ掛けるだけの連結器を採用しています。これだけだと減速時に後続の車輌が追突してしまうので、車輌間にバッファと呼ばれる緩衝器がついているワケです。

日本の鉄道も草創期はこの方式を採用していましたが、連結作業時に事故が多発したため、現在の連結器に変更されました。

とは言え、悩んでいても仕方がないので、とりあえずお店に電話してみることにしました、幸いにして雑誌広告に電話番号も載ってるし。

コレ、ドキドキものです。フランスでフランス語が出来ないのに電話をかけるハメになろうとは・・・。とりあえず、あの英語が達者なマダムが電話を取ってくれればなんとかなる、あぁ、そうに違いない。と自分に言い聞かせて、いざ。すると、電話口から聴こえてきたのは男性の声。なんでー!!

 

後述する通り、結局この電話の男性が何者なのかはわからず仕舞でした。この人が裏でショップオリジナルの模型を作ってる職人さんだったんでしょうか?

シドロモドロになりながら、とりあえず間違い電話でないことを確認。必死に「さっき電気機関車を買った日本人だけど問題があって・・・」と説明すると、意外にアッサリと「来てくれれば交換する」と英語で返事。

あぁ、案ずるより産むが易し、とはよく言ったモンだなぁ、と妙なコトに感心しながらホテルの公衆電話スペースから出ると、同じく意気揚々とお買い物から帰ってきた妻とロビーで出くわしました。事情を話して「明日、もう一度行ってくるわ」と言うと、「それなら今から一緒に行こう」と意外な返事。かくして、妻ともども再びTRANSMONDIAへ向かうこととなりました。

記憶が曖昧ながら、確か慌てて「バッファ」じゃなくて「ダンパー」が1コ足りない、って言ってしまったような気もします。恥ずかしー!!

店につくと、件のマダム二人と、笑顔の愉快な中年の客が一人。うーん、さっきの電話の人は誰?と思いつつ、再来の事情を話すと奥にいたマダムが「あぁ、聞いているわ」と早速交換品を出してくれました。あー、良かった。

で、後ろで模型を眺めていた妻に「交換してもらえたよ」と伝えると、何やら彼女は不満な様子。曰く、BB25100が無骨で可愛くないとのこと。そんなこと言われてもなー。「いや、これなんかも可愛いと思うんだけどね、現金がもーないんだわ」とショーケースに並んでいた深緑色のSBB(スイス国鉄)のRe4/4IIを指差すと、「じゃ、私のカードで買おう」と。

 

この中年の親父さんは、交換したBB25100が走行テスト時に動かないのを見て「あぁ、それココね(多分、そんな感じ)」とレール/架線集電の切替ネジを指差した通なお方。

終始フランス語で話しておられたので何をおっしゃっていたのかはよくわからないんですが、「日本はいいよね、新幹線」みたいなことは言ってたような気がします、賛成しかねますが。

えっ、マジですか!?

 

「だって、こっちの方が可愛いもの。」

いや、そりゃおっしゃる通りですけど。235ユーロもしますよ、いいんですか、マジで?

「何言ってるの、もちろん帰国後に払ってよ。」

 

実はghostは根っからの現金決済主義者でいわゆるクレジットカードの類を一切持たず、常に十数万円を財布で持ち歩く悪癖の持ち主です。流石に海外では物騒なので、必要最低限の額だけユーロに換えて持ち歩いていた次第。

あー、やはり左様ですか・・・

 

期待した私がバカでした・・・

Freischman SBB Re4/4>

 

 

やはりコイツも架線集電対応。

ARNOLDのがパンタグラフに隠れた屋根の小さいマイナスネジで集電を切り替えるのに対し、コイツは車体下面に切替スイッチがある。

で、新しいBB25100の走行テストをしていたマダムに「さっきは手持ちの現金が足りなかったけど、妻がカードを持ってるのでもう1コもらうよ。パーツ欠けが思わぬラッキーをもらしたもんだ。」とユーモアを交え(たつもりで)早口でまくしたてると、店内が予期せぬ爆笑。あれ、そんなにウケますか?

そこへ「あなた、誤解されてるわよ。」と妻。彼女はフランス語が得意なので、ghostがまくしたてた内容をマダムが他の二人にフランス語でどう伝えたか教えてくれました。曰く・・・。

 

この他、いくつか欧州風のストラクチャを仕入れてきました。コイツらを活用してレイアウトを仕立てていこうと思ってます。

お金が足りなかったらから妻を連れてきた。彼女のカードでもう1コ買うよ。

 

 

微妙にニュアンスが違うー!!

しかも、チョー恥ずかしー!!

 

と、自爆したところで本日はこれまで。

実はこの話には現在進行中の更にトンデモないオチがあるのですが、これはまた後日と言うことで。第三期レイアウトについても追々書いていきます。では。

旅の恥はかき捨て、とも申しますし・・・

ghostは、若干ながら勢いでやってしまった買い物を既に後悔しつつあります(汗)。必ずしも読者の皆様に欧州での鉄道模型購入をお奨めしているワケではない点、ご承知おきください。

 


Webmaster: ghost@nodus.ne.jp